こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
 【甕覗】 (かめのぞき)
 (染物用語) 極めて淡い青色。
 藍染めのいちばん薄い色にを表す。
 覗色(のぞきいろ)ともいう。

 藍染めは藍甕に糸や布を浸し、これを絞って大気中で酸化させ、これを何度
 も繰り返しながら徐々に濃い藍色をつくってゆくのだそうです。
 しかし染色業がまだ専業化する以前は、藍甕の中を一度くぐらせただけの淡
 い藍色の染め物がほとんどだったと言われます。

 このように一度だけ藍甕をくぐらせただけの染め物を一入染(ひとしおぞめ)
 というそうですが、何度も何度も甕をくぐって次第に濃くしてゆく普通の藍
 染めからすると、一入染で現れる淡い藍色は、

  ちょっと甕を覗いただけの色

 ということでこの名が付いたのだと言う説があります。覗色も同じ理由から
 出た名前。どことなくユーモラスな名前です。

 またこれとは別に、大きな甕に張られた水を覗き込むと、うっすらと青みが
 かった色に見えるとから甕覗だとする説もあります。

 そういえば、海が急に深くなって、それが水の色がそこだけ藍色に見えるよ
 うな場所を「甕」と呼ぶことが有ります。深い水は藍色に見えるから、水の
 色は藍色で、甕に入る程の少量の水だと薄い薄い藍色に見えると考えたのか
 もしれません。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/04/18 号

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