【菜種梅雨】 (なたねづゆ)
菜の花の咲く頃に降る長雨をいう。
しとしとと降り続く暖かい雨。
本来は三月末から四月にかけて吹く、雨を吹くんだ南東の風をいったらしい。
早く花をさかせよとせき立てる雨ということで「催花雨(さいかう)」と呼
ばれたものが、同じ読みの「菜花雨」となりこれが転じて菜種梅雨となった
のだと考えられます。
菜の花の咲く頃、しとしとと雨の降る日が確かに多いと感じられますから、
これをさして「梅雨」と呼んだ人の気持ちはよく解ります。
梅雨という暗い印象の言葉も、菜の花と結びつくためかいくらか明るく感じ
られます。
雨の向こうに、菜の花の明るい花の色が透けて見えるように。
オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/04/23 号
|