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【百日紅】(さるすべり)
 ミソハギ科の落葉高木。中国南部の原産。幹は高さ数メートル。平滑でこぶ
 が多く、淡褐色。葉は楕円形で四稜のある枝に対生。夏から秋に紅色または
 白色の小花が群がり咲く。日本で庭木として古くから栽培。材は緻密で細工
 用。ヒャクジツコウ。サルナメリ。夏の季語。

 「さるすべり」は、「猿滑り」・「百日紅」・「紫薇花」などと書く。幹の
 皮が滑らかなので猿もすべるの意から、「さるすべり」と呼ばれる。
 《広辞苑》・・・(一部書き足しました)

 暑さ厳しく、人間も草木もうつむき勝ちになる夏の昼下がりに元気いっぱい
 に咲くのがこの百日紅。花期が長く、百日も花が続くことから百日紅と書き
 表されます。百日紅の「紅」はこの色の花が主だからでしょう。
 ただ、花の色については変異が多くて濃紅、紅紫、淡紫、白などいろいろあ
 るので「紅」ばかりではありません。

 一つ一つの花は朝開いて夕方には散ってしまう一日花で、朝になると前日に
 咲いていた花がこの木の下の地面に散り敷かれている様を見ることが有りま
 す。

 私の通った小学校のすぐ裏には墓地があって、その墓地にこの百日紅の大き
 な木が生えていました。
 十分木登りの対象となる程の木でしたが、猿も滑るといわれるとおりのすべ
 すべの表面に恐れをなして、山猿だった私もこの木には登りませんでした。
 他の木々とは明らかに違うそのつるつるの樹皮は、子供心にも不思議な思い
 で眺めたものでした。

 百日紅にはまた、「くすぐりの木」、「こちょこちょの木」という別名があ
 ります。これは幹が震動を伝えやすい性質で、幹を指でくすぐると枝の先の
 花や葉までが笑うように揺れ出すことに由来するそうです。
 本当に笑い出すかどうか、この木を見かけたらこっそりくすぐってみること
 にしましょう。

 この木の別名と言えばもう一つ、「なまけものの木」というものもあります。
 この有り難くない名前は、この木にはほんの短い期間しか葉がつかないから
 だそうです。

 木にしてみれば、短くても十分に栄養を作り出すことが出来ているわけでし
 ょうから、なまけものの木なんていわれる筋合いではないと怒ってもよさそ
 うですが、「本当に失礼しちゃうわ」なんていいながら、くすくす笑い出し
 そうな百日紅の木です。


オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/07/27 号

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