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【原爆忌】(げんばくき)
 広島 8/6,長崎 8/9 を原爆忌という。
 原爆忌は、秋の季語。


 季語は、連歌・連句・俳句で、句の季節を示すためによみこむように特に定
 められた語。季の詞ことば。季題。
 季語には鶯といえば春、金魚といえば夏、月と言えば秋、雪と言えば冬とそ
 れを聞いただけで季節の情景が浮かぶ言葉が選ばれています。

 季語というと、古くから決まってしまっているものと誤解する方がいるので
 すがそうではなく、その時代時代に生きた人々が季節を思い浮かべる言葉が
 新しい季語として加わって行きます。
 そうした新たらしい季語の一つにこの「原爆忌」があります。

 人間が初めて原子爆弾の光を目にしたのは1945年の 7月。
 一般の人々の目にふれたのはその年の 8月。広島と長崎に投下された原子爆
 弾によってでした。
 そして一瞬にして数万人もの命を奪ったその光の光った日が、原爆忌として、
 新しい季語の一つとして記憶されることになりました。

  あわれ七ヶ月のいのちの はなびらのような骨かな
       なにもかもなくした手に四枚の爆死証明 (松尾 あつゆき)

 言葉は変わって行くものですから、生まれて行くものが有れば消えて行く言
 葉も有ります。無くしたくない言葉もあれば、そうでない言葉もあります。

 「原爆忌」と言う言葉も、いつか使う必要がなくなって誰も思い出せなくな
 るような日が来ればいいと思いますけれど、そういう日が来るまでは、この
 言葉が忘れられなければいいなと思います。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/08/07 号

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