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【月】(つき) ・・・ 天体の月
 地球にいちばん近い天体で、地球のただ一つの衛星。 27.32日で自転しなが
 ら、約 29.53日で地球を一周し、その間、新月・上弦・満月・下弦の順に満
 ち欠けする。この運行に基づいて暦が作られ、神話、伝説、詩歌などの素材
 ともされる。日本では「花鳥風月」「雪月花」などと、自然美の代表とされ、
 特に秋の月をさすことが多い。太陽に対して太陰ともいう。

 [[語源説]]
 1.光彩が日に次ぐところからツギ(次)の義。
 2.毎月一度輝きがツキル(尽)ところから。
 3.ツク(次)の終止形名詞法。ツキツキ(次々)と続いてその形を転じ移
   す意。
  ・・・・以下省略・・・
  《日本語源大辞典》


 「 27.32日で自転しながら、約 29.53日で地球を一周し」は、暦と天文に関
 するサイトを開いている身としては、少々見過ごせない記述。前者の 27.32
 日は、対恒星の周期であり、後者の 29.53日は対太陽の周期であるからです。
 対恒星で考えれば地球の周りを巡る周期も自転と同じ 27.32日です。
 まあ、語源辞典だからそこまで求めてはいけないのかもしれませんが、読者
 の皆様が誤解するといけないので、一応書いておきます。

 さて、誰でもよく知っている「月」の話です。
 何せ目立つ天体ですから、この月に関する話は洋の東西とも多数残っていま
 す。こうした話を調べてみると面白いのは、月があるときは変化するものの
 象徴であり、またある時は不変の象徴でもあることです。

 今回挙げた語源説でも 3は「次々と続いてその形を転じ移す意」とあるとお
 り月は満ち欠けをします。次々とその形を変えるのですから変化するものの
 象徴とされるのもうなずけます。

 一方で、月は形を日々変えて行きますが、満ち欠けの一つのサイクルを終了
 すると再び同じ満ち欠けのサイクルを開始します。満月を過ぎてしまっても
 あと一月待てば必ず満月がやって来ます。その意味で月はいつまでも変わら
 ないものとも言えます。だから不変の象徴ともなるのです。
 変化の象徴でありながら、不変の象徴。考えてみると不思議なものです。

 不変と言えば、月にはもう一つ不変のものがあります。それは地球に向ける
 月の面。月はいつでも地球に同じ一面しか向けません。月はその裏側を決し
 て地球に見せることは無いのです。

 月から見た地球は、くるくると回り、裏も表もなく全てが見えるわけですが、
 月は常に同じ面を地球に向けて、地球を見つめています。
 何万年、何億年、大陸の配置が変わるほどの長い年月、ずっと地球を見つめ
 ている月は、その間どんなことを考えていたのでしょう。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/10/07 号

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