こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
【三上】(さんじょう)
 [欧陽修、帰田録 2]文章を練るのに最もよく考えがまとまるという三つの
 場所。すなわち馬上・枕(ちん)上・厠(し)上。  《広辞苑》

 三上の読書とも言います。
 馬上は今の世の中ではなかなかあり得ない状況ですが、これを通勤や通学等
 で乗る電車やバス、自動車とでも考えれば了解出来ます。枕上は寝床の上、
 厠上は・・・書くまでもない個室のことですね。

 本を読もうと思って机に向かうのもよいのですが、そうしたところではちっ
 とも考えがまとまらず、何かのついで、悪く言えば暇つぶしに本を開いてい
 るような時にインスピレーションを得ることがあるというのは誰しもが経験
 していることと思います。その「何かのついでの場所」の代表が三上。
 時代が変われど、三上は基本的には変わりないようです。

 私の場合、この三上の中には「湯上」が加わります。
 お風呂で本を読むということには最初は抵抗があったのですが、風呂には入
 りたいが本も読みたい。両方するには時間が足りないという状況が続いたと
 きに、やむを得ず風呂での読書を行ったところ、これが思いの外具合がよく、
 今も時々これを行っています。
 当初心配した事故、本の湯船への沈没などは、数年の間に 0.5回だけ。
 意外に安全(?)なようです。

 三上の読書に欠点があるとすれば、これによって得られた折角のインスピレ
 ーションがこの三上から降りたとたんに消えてしまうこと。

   確かいい考えが浮かんだはずなのに

 と思いながらそのいい考えの内容が思い出せないことがあることです。
 現在は多少賢くなって、忘れないようにメモを用意するようになったのです
 が不思議なことにいい考えは、メモの用意を忘れたようなときに浮かびがち
 です。いい考えが浮かばないかななどと邪な心ではダメだと言うことですか
 ね。

 さて本日も、いつやってくるかわからない「三上の時間」のために本を何冊
 か鞄に詰めて出かけるとしますか。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/10/29 号

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