こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
【気嵐】けあらし
 冬の寒い朝、大気の温度より海水の温度が高い場合、海面から蒸発した水蒸
 気が大気によって急激に冷やされることによって起こる蒸気霧の一種。
 朝日が昇り、大気の温度が上がることによって消える。


 今から 6年ほど前、日本海を間近に見る場所に住んでいました。
 冬の寒い朝、出勤の途中にいつも見た海がもうもうと湯気を立ち上らせ、そ
 の湯気の中に海そのものは姿を隠してしまうことがありました。

 湯気のように見えますが、もちろん海水がお湯になっているわけではありま
 せん。海の水は冷たいのですが、それ以上に空気が冷めたく冷えているので
 す。

 生まれ育った場所には海がありませんでしたので、海からわき上がる霧を見
 ることはありませんでしたが、河や沼の表面から蒸気の霧が立ち上る様子は
 毎年の「不思議な眺め」として記憶していました。ただ、海から立ち上る霧
 はその規模が違います。遙か彼方までもうもうと立ち上る気嵐。

 遙か彼方までもうもうと立ち上る気嵐の中を寄せ来る波が岸壁を叩く音だけ
 が耳に届く寒い季節が、昔住んでいたあの海辺の街にももうすぐやってくる
 頃でしょう。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/11/18 号

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