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【迷信】(めいしん)
 迷妄と考えられる信仰。また、道理にあわない言い伝えなどを頑固に信ずる
 こと。その判定の標準は常に相対的で、通常、現代人の理性的判断から見て
 不合理と考えられるものについていう。
 《広辞苑》

 迷信に関して辞書を引いてみると、参考として「俗信を見よ」とありました
 のでこちらも引いてみました。

 【俗信】(ぞくしん)
  民衆の間で行われる宗教的な慣行・風習、呪術・うらない・まじない、幽
  霊・妖怪の観念など。このうち、実際に社会に対して害毒を及ぼすものを
  迷信といって区別する場合がある。

 俗信の解説を併せて考えると、迷信には「社会に対して害毒を及ぼす、現代
 人の理性的判断から見て不合理な考え」と言うことが出来そうです。

 趣味で暦について調べていますというと、「占いとかですか?」と聞き返さ
 れることがあります。そういう反応があるくらい、暦と言えば占い、つまり
 暦注(れきちゅう)というイメージが定着しているようです。
 確かに、暦注に関するコンテンツは、こよみのページの主力の一つとなって
 います。

 暦注の多くは、大昔は歴とした科学的な仮説であったもの(陰陽五行説など)
 に発しているのですが、あくまでもそれは千年、二千年前の話で今ではその
 仮説は誤りであり、真っ当な科学の世界では遠い過去に消えた仮説の一つに
 しか過ぎませんが、その誤った仮説に基づいた暦注だけが現在も生き残って
 います。

   現代人の理性的判断から見て不合理な考え

 という迷信の定義そのものですね。
 迷信だとわかっていても、個人的な験(げん)担ぎ程度にこれを理解すれば、
 生活にアクセントをつける効用はあると思います。また、昔の行事や事件を
 考えるときに、昔の人たちが信じていたであろう暦注の意味を考えると理解
 が進むこともあるので、暦注を全部否定する必要はないと思うのですが、行
 きすぎるとやはり「社会に害悪を及ぼす」ことにもなります。

 昔からの言い伝えに意味のあるものも多いですが、昔からの言い伝え(暦注
 もその一つ)が全て意味のあるものではありません。
 「昔からそうしてきた」と迷信に振り回されることなく、昔からそうしてき
 た意味を考え、迷信は迷信とし、残したい善き習俗は善き習俗として判別す
 る理性を持ちたいものです。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/12/10 号

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