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【村雨】(むらさめ)
 (群になって降る雨の意) 叢雨(むらさめ)。一しきり強く降って来る雨。
 にわか雨。驟雨(しゅうう)。白雨。繁雨(しばあめ)。
   《広辞苑・第五版》

 急に降り出したかと思うと不意に止み、止んだかと思うとまた降り出すよう
 な雨。群れになって降る雨であるから「群雨(むらさめ)」と呼ばれます。
 語源からすると叢雨や群雨が本来で、「村雨」は後から生まれた言葉のよう
 ですが、私はこの文字から「村々に降る雨」というイメージを連想してしま
 います。

 季節の頃は夏から初秋にかけて。急に降り出した雨に濡れた他の畦の草と、
 畦道の向こうに白く霞んだ茅葺家が見える気がするのです。

 雨降りの天気だと外へ出るのが億劫になってしまいますが、村雨の場合は間
 もなく雨はあがります。

 雨があがって外に出ると、今しがたまで降っていた「億劫の元」であった雨
 が去ったことが惜しい気分となることがあります。
 もしかすると村雨が見せてくれる「村々に降る雨」の幻が雨があがると共に
 消えて行くことが惜しいのかも知れません。

 なお、私にとっては夏から初秋の雨が村雨ですが、村雨自体には特定の季節
 を表す意味は有りません。俳句などでは無季として扱われる語です。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/08/03 号

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