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【たらふく】
 副詞。(「鱈腹」は当て字)腹いっぱいに。十二分に。
 傾城禁短気「自慢たらふく仰せられて」。「たらふく食った」
  《広辞苑・第五版》

 例の二番目、「たらふく食った」という表現はよく知っていましたが、一番
 目の「自慢たらふく」は初めて知る用法。
 たらふくは本当は「鱈腹」と書くのだとばかり思っていましたから、鱈のお
 腹の形の連想から、きっと食べることにだけ関係して使われるものだと思っ
 ていたのです。

 「鱈腹」が当て字で、食べること意外にも使える言葉だとは。
 よく知っているつもりでいる言葉でも、辞書は引いて見るものですね。

 さて、「たらふく」が食べること意外にも使えることがわかったところです
 が、それにもかかわらずここからは食べることに関する話。

 料理を注文したら、予想したより量がずいぶん多かったというようなことは
 無いでしょうか。昨日の私がそれを体験していました。
 食べ始めて出てきた料理のほぼ半分を食べ終えたあたりで胃袋は

  「腹八分目通過」

 を知らせてきました。しかし料理はまだ半分残っています。この段階で八分
 目ということは、全部食べると腹は「十六分目」。十二分どころではありま
 せん。満腹を六分も超過してしまいます。

 食べ物を残すということには罪悪感があります。ことに自分が食べられると
 思って注文したものを「残す」なんて、計画性のなさまで責められるようで
 二重に罪悪感があります。

 二重の罪悪感にさいなまれた昨日の私は、結局かなり無理矢理その十六分目
 の食べ物をお腹に納めました。食べ終えたときの私の形状はまさに「鱈腹」。
 こんなに沢山食べたときに「鱈腹食った」と書くのだろうと思っていました
 が、これからは正しく

  たらふく食った

 と書くことにします。
 私の身の上に体験(?)した、「たらふく・鱈腹」談義でした。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2009/02/22 号

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