こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
【人の下と為る者は其れ猶土のごときなり】
 為人下者 其猶土也  《『荀子』 堯問篇》

 人の下につくということは、土のようになること。
 土は万物を養い育みながら自らそれを誇ることが無い。
 「孔子曰」として孔子の言葉として紹介されています。

 今日は旧暦では三月、弥生の月です。
 既に一度、このコトノハで紹介したことのあるように弥生は、植物が勢いよ
 く成長する様子を表した言葉と考えられています。
 あたりの草や木を見ると弥生の月の名にふさわしく、生き生きと成長を続け
 る様子が印象的な季節です。

 このように、その丈を伸ばし緑を深め花を咲かせる弥生の草木に目を奪われ
 る日々ですが、こんなふうに草木が思うさま生い茂ることが出来るのは草木
 を支え、養分を与え、水を供給する土があるからです。
 草木が生い茂るという結果は、土が草木を支え育んだから生まれたものです
 がその土の功績は目につかないもの。忘れられがちです。

 誰しも草や木のように自らが伸び、自らが花を咲かせたいと思うものでしょ
 うが、皆が草や木に為ってしまっては大地から引き抜かれた草木がそうであ
 るように枯れて死んでしまうだけです。

 草や木があるためには、土になる者がいなければならない。
 「草木か土か、自分はどちらか」
 そんなことを考える瞬間を誰でももつことがあるはずです。土を選ぶべき時
 には土を、草木を選らぶべき時には草木を選べるようでありたいです。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2009/04/05 号

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