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【花の兄】
 (四季の花の中で他の花にさきがけて咲くからいう) 梅の雅称。
 梅暦「時をえがほや花の兄」
   《広辞苑・第五版》

 この文章を書いているのは、2010/02/12。
 二月も半ばに差し掛かるこの時期になると私の住んでいる辺りは梅の花の香
 りがそこかしこから漂ってきます。

 立春は過ぎ、暦の上では春となったとは言え、まだまだ寒い日が続きますか
 ら多くの春の花たちは未だ眠りの中。北の国ではその上に雪の布団が被さっ
 ていることでしょう。
 そんな花たちの目覚めの時期としてはまだ早いこの時期に、早起きするのが、
 「花の兄」こと梅の花です。

 梅は他の花に先駆けて春を知らせることから「春告草(はるつげくさ)」と
 も、梅暦とも呼ばれます。

 このように今では日本の早春には欠かせない花となった梅ですが、実は舶来
 の花だったと、ご存知ですか?
 とは云っても随分昔、奈良時代の「舶来」ですが。

 梅よりも後から起き出す日本古来の春の花たちからすれば、梅は余所から養
 子縁組でやって来た義理の兄弟といったところでしょうか。

 しかしそんな義理の兄であった梅も、渡来してから千数百年の間、しっかり
 と花の兄の役割を果たしてきましたから、今では頼り甲斐のある兄として、
 日本という風土にとけ込んでいます。

 そして今年も早起きした花の兄は、まだ眠りの中の弟達に目覚めの時期を知
 らせてくれているようです。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2010/02/12 号

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