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【風樹の嘆】(ふうじゅの たん)
 [韓詩外伝9
  「樹静かならんと欲すれども風止まず、
   子養わんと欲すれども親待たざる也」]

 孝養をしようと思い立った時には、すでに親が死んでいて孝養をつくすこと
 ができないなげき。風木の嘆。
  《広辞苑第六版より》

 風樹は、風に吹かれて揺れる木のことです。
 木は静かにしたいと思っても風を止めることが出来るわけではないので、ど
 うすることも出来ないように、思うとおりには出来ないことと云う意味があ
 ります。

 韓詩外伝のはさらに、
 「・・・往(ゆ)きて見るを得(う)べからざる者は親なり」と続きます。
 一旦あの世に行ってしまえば二度と会えない者は親であるという意味です。

 人はやがて死ぬものだと云うことも、普通であれば親の方が子より先に死ぬ
 ものだと云うことは誰もがあたりまえに知っていることですが、親があると
 きには、このあたりまえのことを忘れてしまいがちです。

 人は誰しも死ぬものだとは解っているはずですが、なぜか人は自分や自分の
 身近な者に関してはなぜかそのあたりまえの事実を忘れてしまいがちです。
 そして、それが現実として眼前に現れたときにはじめて、そのあたりまえの
 ことに気付くようです。

  「うちの場合はまだまだ大丈夫」

 そんな風に思いがちですが、そう思っていると突然に、そう思っていたそれ
 までの自分を悔やむような日がやって来ます。ただ、風樹の嘆の意味を本当
 に理解出来るのはその嘆きを実感した後。そのため、いつまで経っても風樹
 の嘆という言葉は無くなりません。

 「樹静かならんと欲すれども風止まず、子養わんと欲すれども親待たず」

 まだ親が待ってくれている方は、今のうちにこの嘆きの意味を考えておくこ
 とをお勧めします。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2010/11/27 号

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