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【椿】(つばき)
 つばき → 海石榴・山茶・椿
 (「椿」は国字。中国の椿(ちゅん)は別の高木)
 1.ツバキ科の常緑高木数種の総称。ヤブツバキは暖地に自生、高さ数メート
  ルに達する。葉は光沢があり、革質。春、赤色大輪の五弁花を開く。多数
  の雄しべが基部で環状に合着している。秋に熟す果実は円形のさく(草冠
  に朔の文字)果で、黒色の種子をもつ。

  園芸品種が極めて多く、花は一重・八重、花色も種々。熊本で改良された
  肥後椿が有名。また、日本海側の豪雪地にはユキツバキが自生。その園芸
  品種もある。種子から椿油を製し、材は工芸用。春の季語。「椿の実」は
  秋の季語。
  万葉集1「巨勢山こせやまのつらつら海石榴つらつらに」

 2.襲(かさね)の色目。表は蘇芳(すおう)、裏は赤、あるいは中倍(なか
  べ)に濃い萌葱(もえぎ)をいれる。冬に用いる。
   《広辞苑・第六版》

 木偏に春と書く椿は、その文字のとおり春に花を咲かせます。
 冬に花をつけるものもありますが、これは専ら山茶花(さざんか)と椿の交
 配種の寒椿です。

 ツバキの語源は「厚葉木(あつばき)」や「艶葉木(つやばき)」といわれ
 ます。何れもその厚くて光沢の有る特徴的な葉に由来するもので、冬でも枯
 れることなく青々とした葉を茂らせる椿を見た古代の人々は椿を、栄えをも
 たらす木と考えていたようです。

 温暖な地域では、二月も半ばになれば、藪の中に冬にも枯れず濃い緑の葉色
 を見せていた藪椿のその葉の間に、椿の花の紅の色を見つけることが出来る
 ようになります。

 冬の寒さにも負けず、葉を茂らせて栄えをもたらす木とされた椿にあっても、
 春の訪れは嬉しく、その歓びに花を咲かせるのでしょう。
 いや、冬の寒さに耐えて葉を茂らせ続けた椿だからこそ、一入、春の訪れが
 嬉しいのかもしれませんね。

 皆さんのお住いの場所で、春の訪れを歓び椿が花を咲かせるのは、さていつ
 頃のことでしょうか。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2011/02/20 号

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