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【含羞草】(おじぎそう)
 マメ科の小低木で、園芸上は一年草。ブラジル原産。
 日本には天保年間に渡来。茎は直立。高さ約30センチメートル。
 細毛ととげをもつ。葉に触れると閉じて葉柄を垂れ、暫くして開く。また
 温度・光・電気などの刺激にも敏感に反応する。

 夏、葉腋に花柄を出し、淡紅色の小花を球状に付ける。花後に莢さやを生
 ずる。知羞草。ネムリグサ。ミモザ。夏の季語。
   《広辞苑 第六版》

 その葉に触ると葉を閉じ、続けて葉柄もうなだれる。この様子がまるでお辞
 儀をしているようだということで「おじぎそう」というながついたのでしょ
 う。ただ、読みは「おじぎそう」ながらその文字は「御辞儀草」ではなくて
 「含羞草」。

 含羞草のお辞儀は、お辞儀はお辞儀でも、見事なお辞儀というより、幼い子
 が初めてお辞儀したように、お辞儀の途中ではずかしがってお母さんの陰に
 隠れてしまったようなお辞儀。

 はずかしそうなお辞儀をするこの草の名に「御辞儀草」ではなくて「含羞草」
 の文字を選んだ先人は偉い。

 この草は日が暮れると早々に葉を閉じて眠りにつきます。
 このため付いた別名が「眠草」。宵の口から眠りについてしまうあたりも、
 幼い子供の風情です。

 さてさて、触れるとお辞儀をするその葉の動きばかりに目がいきがちなこの
 草ですが、夏の頃から秋の初めにかけて枝先に咲く花もお忘れなく。
 美しいというより、可愛らしいという表現がぴったりの薄紫色の球形の小花
 が枝の先に一つずつ咲きます。

 この花を付けるときだけは、含羞草もなんだかちょっと誇らしげ。
 買ってもらった新しい鞠を、「見て、見て」と差し出しているようです。

 そろそろ含羞草が花を付ける頃。
 きっとどこかの庭に

  「見て見て」

 っと、嬉しそうに鞠を差し出している含羞草があると思います。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2011/07/30 号

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