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【霜の声】(しもの こえ)
 霜のおりた時のしんしんとした感じ。冬の季語。
 田舎之句合「金蔵(かねぐら)のおのれとうなる也霜の声」(其角)
  《広辞苑・第六版》

 あるはずもない音、声が聞こえたように思えることがあります。
 霜は空気中の水蒸気が凍りつき、細かな氷の粒となったもの。
 氷点下まで冷やされた水蒸気が地表や地表に近い草の葉に触れて結晶化した
 氷が霜の正体です。

 気温が 2℃程度まで下がる風の無い夜には、地表付近の温度は氷点下となる
 ことがあり、霜が生まれます。
 霜の元となる水蒸気を多く含んだ空気は上空から供給されるため、屋根で覆
 われたところには霜が見られません。こうした現象から

  霜はふるもの、おりるもの

 と考えられるようになったのでしょう。
 空気中の水蒸気が凍りつく音など聞こえるはずもありませんが、寒気につつ
 まれた夜の静寂の中から聞こえるはずのない音が聞こえる。「霜の声」は、
 冬の夜のそんな気配が耳に達した音なのでしょう。
 今年はもう、霜の声を耳にしましたか?

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2012/12/09 号

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