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【六花】(りっか・りくか・ろっか)
 雪の異称。
 六出花(りくしゅつか)。むつのはな。
   《広辞苑・第六版》

 朝から雪が降っています。
 雪は今はまだわずかですが、天気予報によれば、この雪は東京では珍しく積
 もる雪になりそうです。

 東京での積雪の予報は数センチから十センチ程度。
 雪に慣れた雪国にあっては、十センチ程度の積雪なんて、なんてことは無い
 ものでしょうけれど、これが東京では大変。これだけの雪が積もると、様々
 なところに影響が出ます。特に交通機関の遅延や運休は避けられないでしょ
 うから、今から帰りの電車が心配になっています。

◇「六花」は結晶の形から
 雪は水蒸気が空中で昇華し、結晶化したものです。
 その結晶の形は、板状、柱状、針状など様々なものがありますが、基本的に
 は六方晶系の形状を示すことから、「六花」という異称が生まれました。

 天保年間に出版された鈴木牧之の「北越雪譜」には、35種類もの雪の結晶の
 形が描かれています。また、日本の伝統的文様に、雪文様が有り着物や焼き
 物などに用いられていますから、あんな小さな雪の結晶の形はずっと昔から
 知られていたようです。

 一口に雪といっても、その形は千差万別。その不思議さ、その美しさに魅了
 されるのは、昔も今も変わらないようです。

◇黙って降る雪
 雪国に残ることわざに、

  黙って降る雪は余計に積もる

 というものがあります。
 冬の夜、普段なら夜とはいえ聞こえてくるはずの街の中の様々な音が消えて
 不思議な静寂が辺りを包むことがあります。
 そんな時に窓の外を見ると、きまって雪が降っていたものです(一応、東北
 出身の私の体験)。

 降り積もった雪に吸音効果があるのでしょうか、本当に音の消えた夜があり
 ました。
 こんな風に、音を消して降る雪を「黙って降る雪」というのでしょうか。
 確かに、こんな黙って降る雪が降る夜が明けると、辺り一面は厚い雪の布団
 に覆われていたものでした。

 「黙って降る雪」の話を書きながらふと思いましたが、これは雪ばかりでは
 無いかもしれませんね。
 人もまた、黙って降る雪のような人には、人よりも余計に積もる何かがあり
 そうです。

 今夜は降る雪を眺めながら帰ることになりそうです。
 眺める雪が黙って降る雪になるのかどうかはわかりませんが、雪を眺めなが
 ら黙って降る雪のような人のことでも考えながら帰ることにしようかな?
 朝のうちからするには、ちょっと気の早い話ですけれど。

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2018/01/22 号

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