【涼風】(すずかぜ)
夏の末に吹く、秋を感じさせる涼しい風。りょうふう。
夏の季語。
「涼風やほのみか月の羽黒山」(芭蕉)
《広辞苑・第六版》
「りょうふう」と読めば漢詩風になりますが、本日は「すずかぜ」と読んで
みました。「すずかぜ」と言えば七十二候の第三十七候、立秋の初候が
「涼風(すずかぜ)至る」 (8/7〜8/11頃)
立秋の初候ですから、涼風は暦の上では「秋の始め」の風となりそうですが
立秋の頃は体感的にはまだまだ夏ですから、「涼風」は辞書の語釈にあると
おり夏の末に吹く風というのが妥当な気がします。暑い日の中にもふと涼し
さを感じさせる風が吹くと、夏の終わりがそこまで来ていることが実感でき
ます。
今日は2021年の立秋の日ですが、私が住む街の天気予報では最高気温は35℃
を軽く超えてしまうとのことですので、まだまだ酷暑の夏の内だと思います
が、早朝には涼しい風が吹いていました。
日一日と、この涼しい風が吹く数が増え行き、気がつけば季節は夏から秋へ
と変わっていたということになるのでしょう。暑くてつらい日本の夏ですが
暑い夏も去って行くのだと思うと一抹の寂しさも感じてしまいます。
皆さんは、もうどこかで夏の末の、そして秋の初めの涼風を感じていらっし
ゃるでしょうか?
オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2021/08/07 号
|