こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■初日の出の話 ・・・ その時刻について
 いよいよあと 2日で年明け。あっという間の一年だった気がしますね。
 あと 2日で年明けと言うことは、あと 2日後には初日の出を見に出かける方
 もいらっしゃると言うこと。

 日刊☆こよみのページのアンケートコーナーで初日の出を見に出かけるのか
 という問いを発したところ、集まった結果は「行く」が 37%。「不明」とい
 う方も 16%程いらっしゃったので、それを考慮すると 40%程度の方は初日の
 出を見に出かけると言うことでしょうか。
 では、どんなところでご覧になるのか。


◇初日の出 ・・・ どこが早いか
 初日の出の話題が出る頃になると、同時に

  「日本で一番早く初日の出が見られる場所は」

 という質問が発せられます。そこに質問が行くと言うことはこの「早さ」に
 みんな、興味があると言うことですね。
 確かに、初日の出を見に行って

  「あ、見えた!」

 という他人の歓声を聞いてから、しばらくして自分にも初日の出が見えたと
 言うのでは何となく悲しい。出来れば、自分が最初に歓声をあげる側に回り
 たいと考えるのが人情というものでしょう。

 ではどんなところが、日本で一番早く初日の出が見られるのかと言うとそれ
 は「南鳥島」です。その時刻は、

   南鳥島 (北緯24°17′,東経153°59′)・・・ 5時27分
  ※与那国島(北緯24°28′,東経123°00′)・・・ 7時31分

 おまけに書いた与那国島は何かというと、多分日本で一番遅く初日の出をむ
 かえる場所。南鳥島と比べると、初日の出は 2時間以上も遅いです。両者の
 差は何かというとこれは位置。
 南鳥島は日本の東の端、与那国島は西の端。東に行くほど初日の出の時刻は
 早くなるようです(って、当たり前だ!)。

◇初日の出の時刻は、位置の違いでどれくらい変わるのか
 では位置が変化するとどれくらい初日の出の時刻が変わるのかを調べてみま
 しょう。Web こよみのページの日出没計算で経緯度を変えて試してみると、

   A地点 (北緯35°,東経135°)・・・7時 8分(基 準)
   B地点 (北緯35°,東経140°)・・・6時48分( -20分)
   C地点 (北緯30°,東経135°)・・・6時55分( -13分)

 もったい着けずに結論から言えば、「東に行くほど」&「南に行くほど」初
 日の出の瞬間は早まります(と言っても、これは日本付近限定の話。
 東と南へ向かうほどと言うことですから、もっとも効率よくと言うのなら、

   方位 118°(だいたい東南東)を目指せ!

 と言うことになります。この 118°とは何かというと、初日の出の昇る方向。
 ちなみに北を 0°として東回りに計った角度がここで言う「方位」です。

 初日の出の方角は、本当は場所によって少々変化するのですが、北海道の納
 沙布岬でも与那国島でもその方向でもその変化は122°〜115°の間ですから、
 およそと言うことで言えば日本中、 118°と考えて問題ないでしょう。ちな
 みに、この方角へ向かうとどれくらい初日の出の時刻が早まるのかというと、

   20km進む毎に約 1分早まる

 のでした。「え、20kmでたったの 1分?」なんて、落胆しないで頑張って。

 ちなみにこの結果、離島等を除いた日本国内で一番早く初日の出が見える場
 所は千葉県の犬吠埼と言うことになります。その時刻は 6時46分です。


◇高いところだと初日の出は早く見える
 高いところに昇ると、遠くまで見通せるという理由で同じ場所なら高いとこ
 ろの方が初日の出は早く見えます。背の高い人はちょっと有利。
 どれくらいは早く見えるようになるのかというと、これは高さの平方根に比
 例します。目安としては、

  100mで 2分 , 500mで 4分 ,  1000mで 6分 ,  3000mで11分

 と言ったところ。
 先程離島を除けば「犬吠埼が日本で一番早い」と書きましたが、この高さを
 考慮すると犬吠埼より富士山頂の方が早く初日が昇ります。その時刻は 6時
 42分です。


◇初日の出の時刻は毎年違う?
 正確に計算すればもちろん毎年違います。が、「初日の出を見に行こう」と
 いうレベルの話に「秒単位」までを問題にはしないとすれば、初日の出は毎
 年同じと言えます。

 毎年この時期になると「初日の出の時刻を教えて下さい」というような質問
 が寄せられるのですが、一度知ったら、来年も再来年も使えます。毎年尋ね
 ないでくださいね(←この手の質問は新聞社や雑誌社と言ったところからと
 言うことが多い)。


 以上、こんなことを頭に入れて、「初日の出」を眺めてください。
 たいした役には立たなくても、初日の出を待つ間の雑談のネタくらいにはな
 ると思いますので。


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2006/12/30 号

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