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■七草の節供・・・正月七日
 1/7 ともなるとそろそろ正月の行事も一段落。正月飾りもこの日を最後にか
 たづけるのがふつうで、この日までを松の内と呼びます(15日までと言うと
 ころもありますが)。
 またこの日は、五節供の最初である人日(じんじつ)の節供、一般には七草
 の節供と呼ばれる節供でもあります。
 
◇七草の節供
 節供の名前としては、「人日の節供」が正しいのですがそれよりは七草の節
 供と呼ぶ方が親しみが湧くと思います。七草の節供と言えば

  芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)
  ・仏の座(ほとけのざ)・鈴菜(すずな)・清白(すずしろ)

 の七種類の若菜を炊き込んだ粥(七種粥)を作り、この日の朝に食するとい
 う伝統が有ります。
 この七種粥は万病を払う効能があると考えられてきました。

 この日に若菜を食するという行事は中国の六世紀に書かれた荊楚歳時記にも
 記載されており、これが日本に伝えられたものと考えられます。

 正月料理で疲れた胃腸を休めるとか、冬の間不足しがちなビタミン等を補給
 するためであるとかという現実的な効能も有ってか、現代まで続いています。


◇もう一つの七種(七草)粥
 宮中では、1/15には七種類の穀物、米・稗・粟・黍(きび)・胡麻・小豆・
 蓑米(みのごめ)の粥を食べる行事が有るそうです。これは五穀豊穣を祈る
 行事と考えられ、現在の七種粥の行事より古くから行われていたと考えられ
 ています。

 現在の七草粥とは別個の行事であったと考えられますが、七種粥の行事が中
 国から伝来したときには、よく似たこの行事があったために、これと混同さ
 れる形で人々に受け入れられたのではないかと考えられます。


◇七草囃子(ななくさばやし)
 七草粥の準備は前日1/6 の夜から行い、七草囃子と呼ばれる囃し歌を歌いな
 がら粥に入れる七草をまな板の上で49回(7×7)叩きます。このときの囃し
 歌は、

   七草ナズナ、
   唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に、
   セリこらたたきのタラたたき

 という鳥追い歌が一般的です(地域によりいくつかのバリエーション有り)。
 疫病は、渡り鳥が運んで来るという迷信が有ることから、この囃し歌には疫
 病退散の呪いの意味があるのでしょう。


◇七草摘み
 七草は昔ならどこにでもある野草がほとんど。この時期に近所で摘んできた
 ものと思われます。ただ、地域によっては必ずしもこの時期に全ての七草が
 調達できるわけでは無いでしょうから、七草粥と言いながら七草全てを入れ
 ることは希だったようです。

 現在では、新暦によって年初の位置が昔より前にずれておりますから、ます
 ます以て近所での七草の調達は困難なようです。仕方がないので現代人はス
 ーパーで温室育ちの七草セットを購入と言うことになるのでしょうか。

 ちなみに、私の住んでいる場所は本州ではもっとも温暖な地方ですので、こ
 の時期でも七草のうちの4〜5種類は野生のものが手に入ります。恵まれた場
 所ですね。


 では、皆さんも明日の七草に供えて今日から準備を開始しましょう。
 そして今年も無病息災と行きたいものですね。

 関連記事 ⇒ 人日の節供 ( http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0725.htm )

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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/01/06 号

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