こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■二十四節気の長さ
 今日は二十四節気の「春分」の日です。
 
  春分 (しゅんぶん) 3/21頃
 二月中 二至二分 (如月:きさらぎ)
 太陽視黄経 0 度
 日天の中を行て昼夜等分の時也(暦便覧)

 これは、こよみのページの二十四節気のページに書いている解説です。
 二十四節気について書かれた本を見ると、この例のように「3/21頃」と日付
 だけを書いていることが多く、このため二十四節気は長さのない「点」であ
 るという誤解を生んでしまっていることに気が付きました。


◇二十四節気は季節点
 季節の変化を分かりやすく示すために暦にもうけられた二十四節気や雑節は
 季節点と呼ばれます。

 季節点はいわば、本の栞(しおり)のようなものです。一年を一冊の本だと
 考えれば、その本の所々に季節の変化を示すための栞が挟み込まれているい
 るのです。春分もそうした本の栞の一つ。
 「春分」という栞が挟まったページを開けばそこからは春の盛りの物語が描
 かれているというわけです。


◇二十四節気に長さはあるの?
 多くの本やこよみのページの解説が「春分は3/21頃」と書くこの日付は、節
 入りの日付です。
 「節入り」という位で、この日からある節気に入るという意味です。そして
 その節気は次の節気(この場合は清明)が始まるまでの期間をさすもので、
 長さのあるものなのです。

 先の本の栞の説明でいえば、栞は物語の書き始めのページを示しているもの
 で肝心の物語は栞のページだけではなく、そのページから始まっているので
 す。

 本の栞にだけ目を奪われると二十四節気は「点」でしかないように思えます
 が本来はある長さをもった期間の始めと終わりを示すための点であって、そ
 の点と点の間の長さが二十四節気が表す「季節」なのです。
 節気には長さがあるのだという点を誤解の無いように書くためには、

   3/21頃から「春分」の期間が始まる

 と解説するべきでしょうか。Web のこよみのページの解説について、もう一
 度考えて見ようと思います。


◇節入りの時刻
 二十四節気は長さがある概念だということはわかって頂けたと思いますが、
 ではいつ入るのかをもっと詳しく知りたいという方もいらっしゃるようです
 (主に占いで使用か)。

 暦の上では最小単位を「日」にしておりますので、天文学的な計算(太陽の
 位置計算)をして二十四節気の節入りの瞬間を正確に求め、そしてその瞬間
 を含む日を決めます。例えば春分は太陽の視黄経が 0°となる瞬間を含む日
 ですから、今年の春分の日は、

  太陽の視黄経 0°の瞬間 2007/3/21 9時06分 ⇒ 春分の日は 2007/3/21

 ということになります。旧暦の日付の計算などで用いられる二十四節気の日
 付はこのように、「含まれる日」として考えますので、3/21 9時に春分の瞬
 間を迎えたとしても、その前の3/21 8時は春分では無いとはしません。
 3/21 0時という日の始まりに遡って春分の日と考えます。

 占いなどの一部の用途では、時刻まで問題にすることもあるようですが、そ
 れはそれぞれの占いの問題で、「こよみのページ」はあずかり知らないこと
 です。


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/03/21 号

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