こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■エイプリルフール
  4月 1日はエイプリルフール。または万愚節と呼ばれます。
 「四月馬鹿」という言葉も有りましたが、今も使われるでしょうか?

 さて、この日は罪のない嘘をついて良い日とされ、欧米では新聞やTVニュー
 スなどまでが手の込んだ嘘(おちの部分で笑えるようにしておかないといけ
 ませんが)を掲載・放送するようです。

 良くできた嘘については、種明かしの後、その「嘘のニュース」が流れたこ
 とが、またニュース(こっちは本当の)になるほどです。
 日本でこれをやったら、さて受け入れられるかどうか(ねつ造問題で世間を
 騒がせた「あるある大辞典」も、 4/1だけに放送しておけば笑い話になった
 かもしれませんね・・・不謹慎?)。


◇エイプリルフールの始まり
 エイプリルフールの始まりは、1564年にフランスのシャルル 9世が 1/1を新
 年とする暦を採用したのがきっかけだといわれます。
 それまでヨーロッパの多くの国は伝統的に3/25を新年の始まりとしてこれか
 ら 1週間新年の馬鹿騒ぎをしたといいます。 4/1はこの場か騒ぎが終った翌
 日で実質的年初とも言えます。

 それまで慣れ親しんだ年初の概念を覆すシャルル 9世の突然の年初変更は、
 民衆の間には強い反発を生み出しました。
 反発した人々は従来の実質的な年初となる 4/1を「嘘の新年」として馬鹿騒
 ぎをするようになり、これがエイプリルフールの始まりだといわれます。


◇3/25が年の初めという不思議
 エイプリルフールの始まりを書いたところで、皆さんが疑問に思いそうなこ
 とを一つ。それは、それ以前の新年が3/25日に始まるということ。

 何でこんな時期という気もしますが、これは昔からヨーロッパにおいては一
 年の始まりは春、春分の日付近に始まるという春分年初の考えがあったから
 です。

 この春分年初の考えはおそらく農耕の開始時期と一致して自然に生まれたサ
 イクルだろうと考えています。発生時期は記録が残っていないほど古く、BC
 45年にユリウス暦が施行時に

  年初を古くからの3/25から 1/1に移動させた

 と有ることからも分かります。最低でも2000年以前には既に新年は3/25だと
 考えられていたようです。そしてこの慣習は古いだけでなく、大変根強いも
 のでした。それはユリウス暦が暦の年初を 1/1と決定後1500年経っても、実
 生活ではまだ3/25が年初だと考えられていたということで分かります。

 それにしても25日とは大分半端な日付。
 これに関しては、おそらく原始的なヨーロッパの暦(ローマの暦)が太陰暦
 であっただろうということと、ローマでの特殊な日付の数え方とが関係して
 いると考えていますが、この件はまたいつか別の機会に。


◇「四月馬鹿」もう一つの由来説
  4/1が四月馬鹿と呼ばれる原因のもう一つの説はインドから。
 インドでは悟りの修行は春分の日から3月末まで行われていましたが、すぐ
 に迷いが生じることから、 4/1を「揶揄節」と呼んでからかったことによる
 とする説もあります。


 エイプリルフールの今日、何か「上手い嘘」を考えて見ましょうか。
 ただしくれぐれも、後々問題とならないように、「罪のない嘘」を。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/04/01 号

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