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■母の日
  5月の第 2日曜日は母の日。
 今年は明日が母の日ということで、母の日の話です。

◇はじまりは
 「母の日」の歴史は1907年、アメリカのアンナ・ジャービスと言う女性が、
 母の命日に開いた追悼式で母が好きだったという白いカーネーションを式の
 参加者に母を偲んで一輪ずつ手渡したのが始まりだと言われています。
 カーネーションの花は母の恩の深さを象徴する花と考えたようです。


◇アメリカでは祝日
 アメリカでは母の日は正式な祝日です。祝日となったのは1914年。
 母の日の提唱者であるアンナ・ジャービスが当時の有力政治家に手紙で「母
 に感謝する日を祝日にすること」を訴え続けたことが、ついには当時の大統
 領、ウィルソンまでを動かした結果です。


◇日本での母の日
 戦前の日本でも「母の日」を祝う行事があり、婦人会などを中心とした行事
 が行われていましたが、当時の母の日は現在と異なり、「地久節」の日の行
 事でした。

 地久節というのは、天皇誕生日の意味である「天長節」と対になる行事で、
 皇后誕生日でした。この日を「母の日」として祝った期間は昭和 2〜20(19
 27〜1945)年。日付は 3月 6日でした。

 戦後はキリスト教教会の行事という形で再輸入され、昭和24(1949)年から
 アメリカの例にならって、 5月の第 2日曜日に祝われるようになりました。

◇カーネーションという花
 カーネーション(carnation)は地中海沿岸が原産の花と言われています。
 このため地中海に沿って栄えたギリシャにおいては古くから親しまれ、神々
 の主であるゼウスの祭りには、この花で作られた冠をかぶる習わしがありま
 した。

 花の名前、carnation は、王冠を意味するコロナ(corona)に由来すると考
 えられますが、これは花の形が王冠に似ているというのもありますが、古く
 から神聖な冠を作る花であったこととも関係すると考えられます。

 カーネーションの花はキリスト教においてもまた神聖な花です。キリストが
 十字架に掛けられた日にそれを見送った母、マリアの流した涙の跡に咲いた
 のがこの花だったとされているのです。「母と子」を象徴する花なのです。

 母の日を提唱したアンナ・ジャービスの母は、26年間教会の日曜学校の教師
 をしていたほど。大変熱心なキリスト教徒でしたから、このイエスとマリア
 の故事を知っていたはずで、この花を愛したのもそうした理由からかもしれ
 ません。

 ちなみに、白いカーネーションは、十字架にかけられる前のイエスとマリア
 を、赤いカーネーションは復活したキリストをそれぞれ象徴すると云います。
 このことから、母の日には母を亡くした人は白いカーネーションを、母が存
 命の人は赤いカーネーションを胸に飾るとされています(現在の日本では、
 「カーネーションを母に贈る」となぜか変化しています)。

 さて、明日の母の日、皆さんの胸に飾られるカーネーションは何色でしょう
 か?


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/05/12 号

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