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■出梅
 昨日(2007/07/24)、近畿地方が例年より 5日遅く梅雨が明けた模様との発表
 が気象庁からなされました。
 気象庁が梅雨明けを宣言しないと梅雨が終わらないわけではありませんが、
 やはりこの梅雨明け宣言がなされると、季節の一つの節目を通過したと言う
 気がするものですね。ああ、いよいよ本格的な夏です。

 さて、梅雨明けと言えばこの反対には梅雨入りが有ります。
 梅雨入りに対応する暦の言葉には「入梅」があります。梅雨入りを表す言葉
 が有るとすれば梅雨明けに対応する言葉があってもよさそうですね。それが
 今回話をする「出梅(しゅつばい)」です。


◇暦の上での「出梅」
 暦の上には暦と季節の動きを結びつける季節点が幾つもあります。
 有名なところは、二十四節気がそれです。
 今回の出梅やこれと対となる入梅などもまたそうした暦と季節をつなぐ季節
 点の一つ。

 こうした季節点の多くは、現在は太陽の黄道上の位置で決められています。
 「入梅は太陽の視黄経が80度となる日」
 と言った具合です。

 昔は、二十四節気との関係で表すことが多く、
 「入梅は『芒種』以後の最初の壬(みずのえ)の日」
 のように決められていました。

 二十四節気は太陽の位置に基づいて決定されているものですので、二十四節
 気を基準にすると言うことは、間接的にやはり太陽の位置から求めていると
 言うことが出来ます。「最初の壬(水の兄)の日」辺りには、梅雨だから水
 の気と関係が有るに違いないという、五行説の考えが垣間見えます。

 さて、「出梅の話」なのに入梅の話ばかりしておりますが、その理由は出梅
 は入梅に比べるとあまりぱっとせず、定義もはっきりしないからです。
 入梅は太陽視黄経が80度の日とされているのですが、出梅はというと、はっ
 きりした定義は無さそうです。

 入梅があって出梅がないというのもバランスの悪い話ですので、何か手がか
 りはないかというと、昔の出梅の定義が有りました。それは、
 「出梅は『小暑』以後の最初の壬の日」
 と言うものです。

 入梅が芒種以後の最初の壬の日でしたから、出梅が小暑以後の最初の壬の日
 というのは、なかなか判りやすい。後半の「最初の壬の日」のために年ごと
 の入梅や出梅の日の太陽視黄経は同じ値にはならなくなってしまいますが、
 それでも平均すると入梅はだいたい現在の定義である太陽視黄経80度あたり
 となります。

 出梅もこれと同じ規則だと考えれば、「小暑以後の最初の壬の日」の太陽視
 黄経は平均すると 110度程になります。
 これを現代の暦の上の出梅の定義だと考えて、この日を計算してみると、

  2007年の太陽視黄経が 110度となる日 → 7/13

 となります。
 ちなみに、古式ゆかしく「小暑以後の最初の壬の日」を計算すると、7/17と
 なります。


◇今年の出梅の日
 近畿における梅雨明けの日は、気象庁に依れば昨日と言うことでしたので、
 暦の上での出梅より11日遅れ(古式の日付からは 7日遅れ)。
 気象庁の発表でも今年は平年より 5日遅いと言うことですから、そう考えれ
 ばまあまあ、いい線いっているのかもしれません。

 最近は「気候が異常化している」と良く言われますが、さて今後はこの関係
 が変化して行くのでしょうか?
 注意して眺めて行くことにしましょう。


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/07/25 号

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