こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■秋彼岸
 明日9/23は秋分の日。
 この日を中日として前後 3日の計 7日間が秋の彼岸の期間です。
 今年は9/20〜9/26がその期間となります。

 彼岸には春と秋とがありますので、これを区別するため秋の彼岸を指す場合
 は、「秋彼岸」と呼びます。まあ、今の時期に「彼岸」と言えばわざわざ春
 の彼岸だと思う人はないと思いますので、さほど気にする必要はないと思い
 ますが、一応常識として書いておきます。

◇彼岸は日本の暦にだけ?
 彼岸は暦の上では「雑節」と呼ばれるものの仲間です。
 雑節の多くは暦が日本に伝来してきて以後、日本の生活に欠かせない日が暦
 に記載されるようになったもので、日本生まれのものがほとんどです(例外
 もありますが)。
 彼岸もそうした日本生まれのものの一つ。

 彼岸会の談義説法が比叡山の坂本で行われていたのですが、この説法が大人
 気で、遠く京の都からこの説法を聞くためにやってくる人があるほど。もち
 ろん近隣の人々は沢山つめかけたようです。

 現在私たちが使っている暦は太陽暦ですので、秋分の日の日付はほとんど変
 化しません(最近ではずっと9/23)が、当時の暦では毎年日付が変わってし
 まいます。

 うっかりしていると、日付を間違えて説法を聞きに来たときには、彼岸会の
 説法が終わった後だった何てことにもなりかねない。
 これでは、説法と楽しみにして集う善男善女が可愛そうと、比叡山が暦に
 「彼岸」の文字を入るように要請したものです。

◇彼岸と花見
 秋の彼岸と言えば萩の花の咲く頃だなと、ふと思いました。
 そう言えば、最近は近所の山野に萩の花を見かけるようになりました。

 萩の花と言って思い出したのは花見。今でこそ「花見」と言えば桜の花で、
 春の行事となりますが、万葉の頃の「花見」と言えば萩の花。萩の花ですか
 らもちろん秋の行事。

 ここまで考えたときに不思議なことに気が付きました。
 春も秋も彼岸の時期に咲く代表的な花の桜と萩がどちらも「花見」の対象だ
 ったと言うこと。
 彼岸と花見、何か関係があるのでしょうか、それともただの偶然か。
 どっちなんでしょうね?

◇お萩
 秋彼岸と言えば、「お萩」。
 お萩と言えば、自他共に認めるあんこ好きの私にはたまらない食べ物。
 お萩は、ぼた餅とも呼ばれますが、秋に作るものはその時期に咲く花の名前
 から「お萩」と呼ばれます。ぼた餅の方はと言えば、春だから「牡丹の花」
 で、ぼた餅とか。

 私の母から聞いた話では、秋のお萩は萩の小さな花に合わせて、少々小振り
 に作るとか。春のぼた餅は、大きな牡丹の花をイメージしてゆったりとやや
 大きめに作るそうです。また、萩の花の小さな一つ一つを表すため、餡は粒
 餡にするのだとか。

 粒餡をまとった小振りのお萩を、沢山食べたいなと思うかわうそでした。


◇お墓参り
 秋彼岸の中日は秋分の日。 秋分の日の意味として祝日法に書かれている内
 容は、

   先祖をうやまい、なくなった人をしのぶ

 です。戦前のこの日は「秋季皇霊祭」という祭日でした。
 先祖を敬って、この彼岸にお墓参り。
 そのついでに郊外で萩の花を探すピクニックなんて言うのも良いかもしれま
 せんね。もちろんお弁当には、お彼岸らしくお萩を詰めて。

 ではよいお彼岸と、よい三連休をお過ごしください。


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2007/09/22 号

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