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■暦注と新暦と旧暦の関係
 Web こよみのページに寄せられて質問メールの中で、新暦と旧暦そして、暦
 注との関係について、

   おおきな誤解

 のあるものを最近頂きました。根本的な誤解であり、また時々耳にする誤解
 でもあるので、本日は、この話を書いてみます。

◇ある日の暦注と日付の関係
 例として今日の暦注をひろってみます。

  今日(新暦 2008/1/10, 旧暦 2007/12/3)の暦注のいくつか
  六曜:友引  十二直:成  二十八宿:斗 (二十七宿:室)

 となっています。
 ここで、新暦と旧暦の二つの日付が登場しますが、ではこの暦注は、1/10と
 いう日付に対する暦注なのでしょうか、それとも12/3の暦注なのでしょうか。
 答え(?)は、どちらでもない。それは新暦で表せば1/10であり、旧暦で表
 せば12/3となる「今日」という日に割り当てられた暦注であって、日付自体
 に固定されたものでは無いからです。

◇日付と暦注
 暦注と日付とは関係ないと書きましたが、暦注を求める方法を見ると旧暦の
 日付によって決まるものがいくつかあります。例として今日の暦注でいえば
 六曜と二十七宿がそれです。この二つは、

   旧暦の○月×日は△△

 といった具合に旧暦の月と日で決められる暦注です。こうした旧暦の月と日
 で決まるような計算方法を「暦月切り」といいます。
 暦月切りの暦注に関しては、旧暦の日付に固定されている暦注ということが
 出来ますので、

  ア.旧暦の12月 3日は「友引であり、二十七宿では室宿にあたる」

 というのは正しいです。
 ですが、だからといって、

  イ.旧暦の12月 3日は「友引であり、二十七宿では室宿にあたる」から、
    新暦12月 3日も「友引であり、二十七宿では室宿にあたる」

 ということにはなりません。ですが、イが成り立つと思っている方は案外多
 いようなのです。
 なぜそうなるのかと考えると、おそらく日付に固定された行事、例えば五節
 供やお盆などの行事と混同されているためでしょう。
 三月三日は桃の節供、五月五日は端午の節供で、昔は旧暦のこの日付で祝わ
 れていたものが、現在は新暦のこの日付で祝われるように、

   日付と結びついた年中行事

 があることから、暦注も同じだろうという考えが生まれたのではないでしょ
 うか。ですが今のところ暦注には「新暦の月日によって決まる」ようなもの
 は一つとしてありませんので、暦注は日付と結びついているという考えは間
 違った考えです。

◇主な暦注の計算方法
 暦注の計算方法は、撰日法(せんじつほう)と呼ばれます。撰日法には既に
 あげた「暦月切り」のほかに、「節月切り」と「不断」と呼ばれる方式があ
 り、十二直は「節月切り」、二十八宿は「不断」による暦注です。
 節月切りは、二十四節気の「節気」で区切られた仮想の月とその月の中の日
 付で決められるものです。「不断」に関してはその名の示すとおり、連綿と
 繰り返し使われるものです。

 そうそう、「不断」によって決められる暦注といえば私たちがいまでもご厄
 介になっている「曜日」もその一つ。
 日月火水木金土日月火・・・ととぎれなく続く曜日は「七曜」と呼ばれるれ
 っきとした暦注です。ちなみに「日曜」は吉日です。

  「暦注は新暦の日付で見るべきでしょうか、それとも旧暦の日付で?」

 なんていう、おかしな質問をして恥ずかしい思いをすることは、日刊☆こよ
 みのページをお読みくださる方には無いと思いますが、こうした思い違いを
 している方が周りにいるようでしたら、やんわりと訂正してあげてください。

   magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/01/10 号

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