こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■左義長(さぎちょう)
 左義長は、小正月に行われる火祭り行事で、現在は主に子供が主役となる火
 祭りの一種となっています。
 この行事自体は広く残っているのですが、呼び名は様々で、

  左義長、 どんど焼き、 おんぺ焼き、 道祖神祭り、
  三九郎焼き、 鬼火

 などいくつもの名前が地方によってあります。
 左義長といってもピンと来なくとも、ああ○○のことかと上に上げた呼び名
 を見て頷かれた方もいらっしゃると思います。

◇左義長とは
 左義長は1/14の夕方または、1/15の朝から火をおこし、この火の中に正月飾
 り門松、書き初めなどを投じて焼く行事です。
 左義長の火を焚く場所としては寺社の境内などが多いですが、他に田んぼの
 中であるとか、村はずれの辻と言った場所で行われることもあります。

 火祭りの多くがそうであるように、この左義長も穢れを火で清めるとか、魔
 を祓うというお祓い行事の一つとなっています。
 この火の中に投じられた正月飾りや門松に宿った正月の年神様はこの火煙に
 乗って神の世界に帰って行くとされます。
 きっと、清浄な火で俗世で付いてしまった穢れをはらい清めて、戻って行く
 のでしょうね。

 寺社や、田んぼで行われるのはおそらく神が本来宿る場所で、神をその本来
 の場所に返そうというものではないでしょうか。つまり神送りの行事の性格
 が強いもの。これに対して村はずれの辻で行うというのは、外界からの邪悪
 なものの侵入を防ぐ、魔塞ぎ的な性格の強い行事のように思います。この行
 事を「道祖神祭り」と呼ぶ地域があるというのはこの魔塞ぎ行事が主となっ
 ているからのようです。

 左義長の別名としてよく知られた「どんど焼き」(あるいは「とんど焼き」)
 の名前は、この火が勢いよく燃え上がるとき、周囲の子供も大人もこれを

  「ドンド、ドンド」

 と囃(はや)したことによるそうです。でも、私自身はこの囃しことばを口
 にした記憶が有りません。どなたか、ご記憶が有ればお知らせ下さい。今で
 もしてるよという情報もよろしく。

 なお、この左義長の火に投じた書き初めの書は火の勢いにあおられてしばし
 ば高く舞い上がりますが、これが高く上がれば上がるほど書も上達すると考
 えられました。そう考えると「ドンド、ドンド」という囃しことばにも力が
 入りそうですね。他にもこの火にあたったり、この火で焼いた餅などを食べ
 ると無病息災で暮らせるとか、子供は賢く育つとかといった言い伝えがあり
 ます。

◇左義長の起源
 左義長はもと宮中行事。
 正月の十五、十八日に清涼殿の南庭(後には東庭)に青竹三本を立て、陰陽
 師(おんみょうじ)の囃す中で天皇の書き初めや扇、短冊を結んで焼いたこ
 とが始まりだと言われます。遡れば平安時代からの行事でした。
 現在の左義長は、この宮廷行事がやがて庶民にも伝わって生まれたものです。


 私の住んでいる場所では、神社で「どんど焼き」が行われています。もっと
 もその神社では旧暦の日付でこれを行いますので、まだまだ後の話ですが。
 皆さんのお住いの地域での左義長の様子など、お知らせ頂ければ幸いです。

 本日の話はこの辺で。また次回をお楽しみに。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/01/14 号

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