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■銀行強盗の日?
 この日何の日のデータを集めていると、面白いというか変わった記念日(?)
 も時々網に引っかかってきます。
 そうした変わった記念日の一つに挙げられるだろう変わり種が本日一つ。
 それが、「銀行強盗の日」です。

◇犯人は誰?
 銀行強盗の日のいわれは、1866年 2月13日にアメリカはミズーリ州クレイ郡
 貯蓄銀行が襲撃されたのが、アメリカ合衆国史上初の平時の銀行強盗だと言
 われています(前年まで続いていた南北戦争中にも銀行強盗はあったそうな
 ので、「平時の銀行強盗としては」となっています)。

 その犯人は誰かというと、ジェシー・ジェイムズ一味。実際にはその強盗の
 犯人が誰かは判明しませんでしたが、その後引き続き同じ手口の銀行強盗が
 行われ、その犯人がジェシー・ジェイムズ一味だとされているため、状況証
 拠的に最初の強盗もジェシー一味の行ったものとされています。

◇ジェシー・ジェイムズと仲間たち
 ジェシー・ジェイムズとその兄フランク、従兄弟のヤンガー兄弟などと共に
 南北戦争に従軍。ゲリラ部隊として戦ったと言われます。
 南北戦争は1865年に終結しましたが、ジェイムズ兄弟が所属した部隊がゲリ
 ラ部隊ということで、北軍から見れば南軍の正規軍とは違う単なるならず者
 の集団という扱いを受けることになり、結果としてその部隊で知り合った者
 などが集まって、本当のならず者の集団に変貌してしまいます。

◇犯罪者なのに南部の英雄?
 ジェシー・ジェイムズ一味が行った銀行強盗や、列車強盗で元北軍の兵士は
 射殺するなどしているのに、元南軍兵士からは何も奪わなかったとか、女性
 や労働者からは金を奪わず、金持ちからだけ金を奪ったなどの話が伝わると、
 南北戦争に敗れた南部諸州の人々の間では、南部の大義を体現するものと言
 った見方が拡がり、密かな民衆のヒーローになって行きます。

 この辺り、日本人がねずみ小僧を義賊と呼ぶのと同じ感覚でしょうか。
 ちょっと頭を冷やせば、いくら理由をつけたところで犯罪者に過ぎないので
 すが、被害者が赤の他人であるなら、人は身勝手に犯罪者をヒーローに祭り
 あげることがあるようです。

 また、バプテスト派の牧師の息子に生まれた敬虔なキリスト教徒であるとか
 (で、どうして強盗や殺人を平気で出来るの?)、美男子であったとか、彼
 に掛けられた賞金のために仲間に裏切られて射殺されるというある種悲劇的
 な最期を迎えたこと(普通は、これを「自業自得」といいますがね)などか
 ら、今もってアメリカ一愛された犯罪者と呼ばれているようです。
 今もってジェシー・ジェームズの人気が衰えていない証拠としては、

  「ジェシー・ジェームズの暗殺」

 なんていう映画が作られた(今年 1月12日から日本でも封切られました。主
 演はブラッド・ピット)ことを挙げれば理解してもらえそうです。

 それにしても、銀行強盗の日とは・・・。
 被害に遭われた方々には何とも言えない「記念日」でしょうね。


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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/02/13 号

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