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■2月29日生れと年齢
 『 2月29日生まれの人の場合、年の数え方はどうなるのでしょうか』

 2/23に閏日の話を書いたところ、こういう質問が舞い込みました。
 今日は2/29、御質問頂いた問題の日。
 さて、本日生まれの方の年齢はどうなるかの話をすることにします。

◇四年毎に一歳年をとるのか?
 2/29と言う日付は四年に一度しか巡ってきませんが、だからといって2/29生
 まれのかたが四年に一度しか年齢が加算されない・・・何て言うことは有る
 はずが有りません。2/29生まれの方も一年ごとに一歳年齢が加算されます。
 では、それはいつか。
 年齢の数え方にもこれを定めた法律があります。

  年齢計算ニ関スル法律 (明治35年12月22日施行)
   1.年齢は出生の日より之を起算す
   2.民法第百四十三条の規定は年齢の計算に之を準用す

 というのがこの法律の中身です。
 この法律自体にはあまり詳しい規定はなくて、「民法第百四十三条を見よ」
 という感じです。では引き続き民法百四十三条を見てみましょう。

 民法第百四十三条【暦による計算】
  期間を定むるに週月又は年を以てしたるときは暦に従ひて之を算す。

  2.週月又は年の始より期間を起算せざるときは其期間は最後の週月又は年
   に於て其起算日に応当する日の前日を以て満了す。但月又は年を以て期
   間を定めたる場合に於て最後の月に応当日なきときは其月の末日を以て
   満期日とす。

 この二つの法律に書かれた内容を判りやすく言えば、例えば 9/2生まれの人
 が居たとすると 9/2から起算され、この日に応当する次の 9/2の前日で満年
 齢の1年が満了することを意味します。この例では、9/2の前日、9/1の24時
 で1年が満了と言うことになります。

 2/29日生まれの場合は、2/29が平年には存在しないので、平年には応当日が
 確定しないことになり困ってしまいますが、この場合には民法百四十三条の
 2 の条文にある次の箇所を適用することで問題が解決します。

  『年を以て期間を定めたる場合に於て最後の月に応当日なきときは其月の
   末日を以て満期日とする。』

 つまり、2/29と言う応当日がない平年の場合は、 2月の末日、2/28をもって
 1 年の期間が満了すると言うこと、つまり2/28の24時をもって満年齢の1年
 が経過したと数えるわけです。
 2/29生まれの人は平年の場合2/28日が終わると一歳年齢が加算されることに
 なります。

 ちなみにこの法律にいう「応当日がない」日は「年」を単位として考える年
 齢の規定として考える場合現在の暦では2/29日しかありません。
 (幼児の「月齢」などを考える場合は、31日生まれの時に同じような問題が
 発生します)


◇2/29生まれの人の平年の誕生日は?
 普通の日付に生まれた人は生まれた日付が誕生日となりますね。これは前述
 の民法 143条の条文で言うところの「応当日」が則ち誕生日と考えられます。

 応当日がある場合、その応当日とは起算日から整数年が満了した翌日である
 とも考えられます。こう考えると誕生日とは出生した日から起算して整数年
 の期間が満了した日の翌日と言い換えることが出来ます。
 民法百四十三条 2には応当日のない場合の1年の満期日は、

  其月の末日

 となっていますから、2/29生まれの人は平年には 2月末日(2/28)の24時で満
 年齢の1年が満了することとなります。そして2/28の翌日、つまり 3/1が
 法的な誕生日はということが出来そうです。

 まあ、家族や友人の間で誕生日を祝うときに法律の解釈どおりにしなくては
 ならないなんてことは無いでしょうから、 3/1でなく、2/28に誕生祝いをす
 る方もいらっしゃるでしょうし、それが間違いというわけではもちろんあり
 ませんので、誤解の無いように。

 ※なお、この記事は引用や解釈に一部間違いがあると、神奈川県のHTさんよ
  りご指摘がありましたので、見直して加除訂正し、2008/11/06に再掲した
  ものです。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.sp@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/02/29 号

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