こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■鬼宿日の七五三
 今日、11/15 は、七五三の日として知られる日です。
 最近は11/15 に限らずにその前後の土日に七五三を祝うことが多くなってき
 ましたが、本日は土曜日。七五三の祝いには丁度よかったわけです。
 きっと今日、明日と各地の神社(と写真館)は七五三の祝いで賑わうことで
 しょう。

◇七五三の祝いは十一月の鬼宿日に
 11/15 が七五三の日となったのは江戸時代のこと。
 それまで七五三の祝いは「十一月の吉日を選んで行う」とされていたそうで
 す。これが「十一月十五日」に固定されるようになったのは江戸時代、三代
 将軍家光が後の五代将軍綱吉の袴着(はかまぎ)の儀式をこの日に行ったか
 らだと言われます。
 ちなみに、袴着の儀式と七五三の祝いの一つで、男児 5歳の祝いとされます。
 初めて袴という男子の公的な場での着衣を着けるというものです。

 将軍家の七五三がこの日となったのは、十一月十五日が「鬼宿日」と呼ばれ
 る吉日にあたっていたためです。


◇十一月十五日は鬼宿日?
 「鬼宿日」とは日の吉凶判断などに使われる日の二十八宿の一つで、二十八
 宿中の最良の日とされています。
 中国では星座のことを「星宿」といい、二十八宿は中国で「暦を作るため」
 に月の存在する位置を示す目印として選ばれた二十八の星座のことでした。

 ちなみに、鬼宿は現在の星座で言えばかに座、その中にあるプレセペ星団と
 いう散開星団を指すとされます。
 中国では「鬼」とは亡くなった人のこと(人が亡くなることを「鬼籍に入る」
 と言いますが、これはここから生まれた言葉です)。鬼宿という星宿にあた
 るプレセペ星団は沢山の星が集まっている天体で、肉眼で見ると小さな星々
 が集まってぼんやり輝いているように見えます。この青白くぼんやり輝いて
 いる様子が、亡くなった人のぼんやりした霊のように思えたから、この名が
 ついたのではないでしょうか。

 閑話休題
 さて、この二十八宿ですが、日の吉凶判断に使われる場合二十八宿とその変
 形である二十七宿の二つがあります。日本に暦が導入されてから江戸時代に
 改暦が為されるまでは、日本では二十七宿方式で暦に記載されたことから、
 二十七宿を「古法」などと呼ぶことがあります(暦の歴史からすれば、二十
 八宿方式の方が古いのですが)。

 先に書いた三代将軍家光の治世ではまだこの古法がつかわれておりました。
 古法では旧暦の暦月の一日が二十七宿のどれになるかが決まっています。
 十一月は一日が「斗宿」と決まっていてここから、

  一日・斗宿、二日・女宿、三日・虚宿、・・・、十五日・鬼宿、・・・

 という順に巡ります。毎年十一月一日が斗宿と決まっていますから、十一月
 十五日は毎年必ず二十八宿でもっとも目出度い鬼宿の日に当たります。この
 ため、将軍家の七五三の祝いにはこの十一月十五日が選ばれるようになりま
 した。
 なお、鬼宿の日が目出度いのは、お釈迦様の誕生日が鬼宿の日だったと信じ
 られているからだとか。

◇今年の11/15 は鬼宿日
 今年(2008)の11/15 の旧暦は十月十八日。当然旧暦の十一月十五日とは違
 うのですが、旧暦の十月十八日の星宿を古法(二十七宿)の方式で計算する
 と「鬼宿」となります。
 たまたまですが、今年は新暦11/15 がたまたま旧暦の十一月十五日と同じく
 鬼宿日にあたっていたのです。偶然ですが、七五三を祝うにはもってこいの
 日となったわけです。

 今日は11/15 で、目出度い鬼宿日、しかも週末。
 これはもう、七五三の祝いをしろといわんばかりです。
 関係者(お子さんが七五三の祝いに該当する年齢の方)はどうですか、目出
 度い今日のうちに、お宮参りするというのは。
 (・・・今頃書くなと叱られそうですね)


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/11/15 号

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