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■七五三の話・2009
 本日は十一月十五日、七五三の祝いの日です。
 その上折良く日曜日。全国の神社には晴れ着に身を包んだ親子で賑わうこと
 でしょう。

◇七五三とは
 七五三は、「しめ(七五三)の祝い」とも呼ばれ、

  男児は三歳・五歳
  女児は三歳・七歳

 に祝うことが一般的です。近頃は男女とも区別無く三・五・七歳のいずれに
 も祝うことも増えてきているようです。節目節目に子供が無事に成長するこ
 とを祈る行事は、子供の死亡率の高かった時代には、大切なことだったと思
 われます。

◇十一月十五日に祝われるようになったのは?
 現在のように七五三が 11/15に行われるようになったのは江戸の中期頃。三
 代将軍家光が後の五代将軍綱吉の袴着(はかまぎ)の儀式をこの日に行った
 ことからだと言われます。それ以前は、「十一月の吉日」であればよく、15
 日に決まっていたわけではありません。

 ではなぜ15日が選ばれるようになったのかと言えば、これは二十八宿(当時
 は、二十七宿方式)の占いによれば最良の日とされる「鬼宿日」に当たって
 いたためです。お釈迦様も鬼宿日生まれといわれ、二十八宿(二十七宿)の
 占いでは大吉日で、二十七宿方式計算すると 11/15(もちろん旧暦の日付)
 は必ず鬼宿日になるため、この日に祝われたのです。

 本日は 11/15でしたがこれは新暦の日付ですので、二十八宿(と昔風の二十
 七宿)を見ると

  二十八宿 虚宿
  二十七宿 房宿

 とどちらも鬼宿とはなりません。まあ、鬼宿日にこだわる人がそんなにいる
 とは思いませんが。

◇年齢別の「年祝い」
 七五三の祝いの前身は、三・五・七歳に行われた次のような年祝いです。

 ◇髪置(「かみおき」 三歳・男女)
  子供の頭に白髪に見立てた綿帽子をかぶせ、長寿を祈ったもの。

 ◇袴着(「はかまぎ」 五歳・男児)
  男児が初めて「袴」をはく儀式。「袴」という公の場で身につける衣服を
  着用することで、社会を担う立派な構成員となることを祈ったもの。

 ◇帯解(「おびとき」 七歳・女児)
  女子が着物の着け帯びをはずして、大人と同じに帯を締める行事。大人の
  女性の一人となることを祈ったもの。

◇七つのお祝いの意味
 子供の頃の死亡率の高かった時代(〜江戸時代)は「七つまでは神のうち」
 と呼ばれ子供は神様からの預かりもので人間社会のものではないという考え
 方がありました。

 預かりものなので、不意に返せと云われてもしかたがないので、病気や事故
 で亡くなるのは、その子は神様に返されたと云うことだと考えました。
 ですから、髪置、袴着、帯解と年齢毎の祝いを経て七歳を越えることはある
 意味で神の世界から人間の世界への最終関門を越えることだったのです。

 七歳となって、その祝いが済めばその子はようやく人間の世界の構成員と認
 められることになります。地域社会の構成員としての役割も与えられれば、
 罪を犯せば罪にも問われることにもなります。

  「この子の七つお祝いにお札を納めにまいります
    ・・・ 行きはよいよい、帰りは恐い ・・・」

 という童謡も、自分の子供が七歳という神の世界からの卒業の最終関門を無
 事に越えられるかどうかという、不安な親心が唱わせたものかも知れません
 ね。

※こよみのページの関連記事
 ・七五三のはなし ( http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0745.htm )
 ・鬼宿日の七五三 ( http://koyomi8.com/doc/mlwa/200811150.htm )

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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2009/11/15 号

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