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■暦の基礎知識・・・干支の書き方と読み方
 2011/01/15を昔の歴史書風に書いてみると「辛卯年正月庚午」という風にな
 ります。
 「辛卯(しんぼう)年」「庚午(こうご)」はそれぞれ年と日を干支紀年法、
 干支記日法と呼ばれる方式で表したものです。

 この干支の歴史は古く、中国の殷の時代には既に使われていました。亀の甲
 羅や動物の骨に刻まれ出土したことから甲骨文字と呼ばれるようになった殷
 時代の文字にはすでにこれが存在します。

 本日は干支について、まず読めそうで読めない干支の読み方など、その基本
 のところを説明することにします。

◇干支は順番を表す数詞
 干支は年や日にちを示すのに使われることが多く、占いの本などにも必ず登
 場しますが、これは順番を数えるために使われた詞であって、本来は占いと
 は無関係でした。このため干支自体は「暦注」の仲間とはされないのが普通
 です。
 こうした干支を用いた年や日の数え方を干支紀年法、干支記日法と呼びます。

 まず干支があって、後から占いがこれを利用するようになったのですが、今
 では占い以外のことにはあまり干支が登場しないので、干支とは占いのため
 に作られたのかのようです。干支にとっては迷惑な話です。

 十干と十二支を組み合わせて六十干支が出来ます。六十干支は単に干支とも
 いいます。占いの世界では干支を、天干地支(てんかんちし)などと呼ぶよ
 うですが、その呼び名の通り、干支のを書く順番は十干(じっかん)が先、
 十二支(じゅうにし)が後となります。

◇十干
  甲(こう・きのえ) ・乙(おつ・きのと) ・丙(へい・ひのえ)
  丁(てい・ひのと) ・戊(ぼ・つちのえ) ・己(き・つちのと)
  庚(こう・かのえ) ・辛(しん・かのと) ・壬(じん・みずのえ)
  癸(き・みずのと)
 の10種類。

 「きのえ」は「木の兄」のことで、はじめの「木」は木火土金水の五行の中
 の「木(き)」。「兄」は陰陽を表す「兄(え)」と「弟(と)」の「兄」。
 ちなみにこの「兄弟(えと)」から、干支全体も「干支(えと)」と呼ぶよ
 うになりました。

◇十二支
  子(ね・し)  ・丑(うし・ちゅう) ・寅(とら・いん)
  卯(う・ぼう) ・辰(たつ・しん)  ・巳(み・し)
  午(うま・ご) ・未(ひつじ・び)  ・申(さる・しん)
  酉(とり・ゆう)・戌(いぬ・じゅつ) ・亥(い・がい)
 の12種類。

 今年は「卯年(うさぎどし)」などでおなじみのもの。なじみの有る動物の
 名前では呼ばれますが、十二支以外では「いぬ」を「戌」と書くようなこと
 はない特殊な使い方です。そのためか、昨今では

  「今月の犬の日はいつですか」

 なんて質問をしてくる人も出てきております。こういう場合は「今月の戌の
 日のことですね?」と念押してから答えています。

◇組み合わせた場合の読み
 干支を組み合わせて使った場合、

  甲申 ・・・ 1.こうしん  2.きのえさる

 のように読みます。ただ1の「こうしん」と読んだ場合「甲申」か「庚申」
 か解らないことがありますので、2を使って補足することもあります。
 この基本を押さえれば読み方はほぼOK。
 一部には慣習的に甲子と書いて「こうし」を「かっし」と読む場合が有りま
 すが、この辺は特殊例ということで慣れるしかないと割り切りましょう。

 暦の基礎知識、最初の話として本日は暦の話に度々登場する割に、案外知ら
 れていない干支の書き方、読み方の話でした。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2011/01/15 号

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