こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■盆の月
 本日(2011/08/14)は、旧暦の七月十五日。「旧盆」と呼ばれる日です。
 旧暦の日付が十五日ですからその夜に昇る月は十五夜の月、満月です。
 本日は、今夜昇る満月、盆の月の話です。

 まずは、盆の月という言葉を辞書で引いて、話を始めることにします。

 【盆の月】(ぼんの つき)
  盂蘭盆(うらぼん)にあたる陰暦7月15日の月。秋の季語。
  「虚無僧の深あみ笠や盆の月」(子規)
   《広辞苑・第六版》

 盆の夜といえば、今でも「盆踊り」が行われることが多いと思います。
 盆踊りは、空也上人や一遍上人などから始まる念仏踊りに各地の様々な踊り
 が混淆して生まれたもので、盆に戻ってきた祖先の精霊を慰め、再びあの世
 へと送り出すための行事であると言われます。

 元は宗教的な意味合いのあった行事でしたが、娯楽の少ない時代には地域の
 人々が集って行う楽しい行事として、次第にその裾野を広げて行ったようで
 す。

 盆踊りといえば夜の踊りですが、明かりの豊富な現在であればいざ知らず、
 せいぜい提灯や篝火くらいしか無かった時代には、明かりの確保は大変でし
 た。そんなとき、この夜に昇る十五夜の月は大切な照明装置となりました。

 夏場の満月は空のあまり高くない場所で輝いています。
 その月から届く光は、頭上から煌々と照らす冷たい光ではなく、ほんのりと
 色づいた優ししい光。

 ほんのりと色づいた優しい光を送る盆の月の明かりの下で、盆踊りは踊られ
 てきたものでした。
 盆の月は、人間たちの娯楽としての盆踊りを照らした明かりとなった後は、
 あの世への帰り道を照らす明かりとなって、盆踊りによって送り出された精
 霊たちを見送る月となります。

 さてさて、心配なのは夜の天気。
 私の住んでいるところでは幸い一日中晴天が続きそうですが、皆さんのお住
 まいの場所はいかが?
 明るい盆の月の下で楽しい盆踊りを踊れるとよいですね。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2011/08/14 号

こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック