こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■鏡開き (正月十一日)
 正月行事も一段落して、非日常から日常へと生活のリズムが戻って行く頃、
 ちょっと遅れてやってくる正月行事が、この鏡開き。
 鏡開きを行う日付は、明日1/11日に行われるのが一般的なようです。

◇鏡開きには刃物を使わない
 鏡開きの主役である「鏡餅」は年神の霊力の象徴または、年神が宿るもので
 す。鏡開きはその年神の宿ったあるいはその力を象徴した鏡餅を細かく砕い
 て、大勢で食べる。簡単に言ってしまえば神様を食べるようなものです。
 これによって、年神の運んできた霊力を皆に分け与える儀式です。

 昔から鏡餅を細かく分ける場合は包丁などを用いず、木槌や手によって餅を
 細かく砕いて行くことになっています。
 なぜ包丁などを用いないかと言えば、神霊が刃物(金物?)を嫌うためだと
 言います。

 うがった見方をすれば、神霊が運んでくる新年は春の始まり。春は五行では
 「木精」。これに対して刃物などの金物は「金精」。これは「金剋木」の関
 係にありますから、新年、あるいは春の気を運んできた年神に対して刃物を
 使うのは、春の気を損なう行為。つまり四季の順当な巡りを阻害する行為と
 して禁忌とされたと考えることが出来ます。

 ということだと、木槌はいいけど同じ槌でも金属の槌(金槌)はまずいって
 事でしょうね?

◇鏡開きは蔵開き
 もともと1/11は蔵開きの日。農家にあっては畑仕事の開始である野入りの日。
 この日を仕事の始めとする職種も多かったと言います。
 
 蔵の中には鏡餅が鎮座しておりまして、蔵を開いてこの鏡餅を砕き、雑煮や
 汁粉に入れて食べたのが鏡開きとか。

◇御武家様は正月二十日?
 江戸時代の武家の鏡開きはもとは、1/20だったと言います。
 この日甲冑・具足に供えた餅を食べたことから、具足開きなどとも呼ばれた
 ようです。
 武家も商家と同じように1/11となった理由としては、三代将軍家光の忌日が
 1/20であったのでこれを避け、商家等に合わせたのだと言われています。

 さて、明日の鏡開きのため、今日は忘れずに「あんこ」を用意しておかない
 といけないかな?


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2012/01/10 号

こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック