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■晦日の月と進朔をめぐる疑問(2)
 今日は既に旧暦11月 2日ということで、「晦日の月」の話題には大分遅刻し
 ている感が漂っていますが、気にせず強引に話を進めます。
 本日は昨日積み残してしまった、妖怪逆さ蛍さんのQ2です。

 ◇妖怪逆さ蛍さんからのメールからの抜粋◇
 > Q2. それから、こちらのほうがより深刻なのですが、進朔をおこなって
 > 本来一日であるべき日が晦日になった場合と、日蝕がかさなったらどう
 > したのでしょうか。
 > 「日蝕は朔のときにしか起きない」 というのも常識だったはずです。
 > その日が冬ならば18時ごろはもうマッ暗で、日蝕が起きても天下の人
 > 民どもにはバレずにすむかもしれませんが、夏ならばまだ太陽はバッチ
 > リ出ています。

◇Q2への答えは・・・
 この質問に関する答えは、至極単純。
 日食の起こるような特別な朔の日を進朔なんてしませんよね。
 「晦日に月が見えない」なんていうのは、本当はただの思い込みで、よく空
 を見ていれば、結構見えることがわかります。
 見るとは無しに眺めては、なかなか気がつかない程度の話。

 進朔という悪習(?)は、こんな「本気で月を探しているわけでもない」多
 くの人の誤った常識に迎合したもので、馬鹿げた話です。
 このため、宣明暦のように明確な進朔限が有る暦は大変珍しい。その宣明暦
 ですら、進朔の条件を満たせば毎回必ず実施したというものではありません。

 それに比べて、日食が朔以外の日、晦日や二日に起こるなんて言うことは、
 作暦の根幹にかかわる重要な誤りと考えられます。どちらがより重要な問題
 かを考えれば、晦日に日食が起こるような愚を冒してまで進朔などという暦
 からすれば、馬鹿げた規則を適用することはありません。

 もし、日食を見逃して進朔なんて実施してしまったら・・・多分、作暦担当
 者は職を失ってしまったことでしょうね。

 ということで、ちょっと遅刻気味の「晦日の月と進朔をめぐる疑問(2)」
 は、あっさり終了でした。
 めでたし。かな?

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2013/12/04 号

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