こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■盆踊り
 盆の話はもう大分書いたし、種切れになったかなと思っておりましたが、ま
 だありました。書いていたようで書いていなかった話題が。
 その書いてしまっていたようで書いていなかった盆の話、盆踊りについて本
 日は書いてみます。

 盆踊りといえばお寺の境内や広場に櫓を組み、周囲には提灯や幔幕を飾りつ
 けて、その櫓を中心として輪になって踊る盆踊りが広く定着しています。
 かわうその住むあたりにも、この時期にはあちらこちらに盆踊りのための櫓
 を見かけます。
 それと、盆踊りといえばつきもの(?)なのが

   ○○音頭

 各地にご当地の風物を歌い込んだ、この○○音頭が作られて、盆踊りの櫓の
 上で、これが歌われ、その歌にあわせて延々と輪になって踊る。
 現在の盆踊りといえば、こうした娯楽性の高い行事となっています。

◇盆踊りは輪になって踊る?
 櫓を中心として踊る盆踊りが一般的になってしまっていますが、盆踊りは元
 々は盆の時期に戻ってきている先祖の霊を慰め、盆が終わればご先祖様を送
 り出すための念仏踊りがその元となっていて、元々は列を作って街中を練り
 歩くタイプの踊りだったと云われます。

 例えば、日本で一番有名かも知れない盆踊り、阿波踊りなんかは、この列を
 つくって練り歩くタイプのものです。

 元は鉦や太鼓を打ちながら練り歩いた念仏踊りでしたが、ご先祖様の霊を慰
 め、楽しませるために楽しくひょうきんな踊りなども多く取り入れたため、
 そのうちにそれが踊る側の楽しみの行事に変化して、現在の盆踊りのような
 形になったようです。
 現在の輪になって踊る踊りの中心の櫓も、元をただせばお盆の供養のための
 盆棚の一種だったと思われます。

 こうした経緯があるためからでしょうか、楽しい踊りも多い現代の盆踊りで
 すが、それなのに何処か、気怠いような、哀調、無常感を帯びた行事でもあ
 ります。

 また、最後はご先祖様の霊を送り出すという盆送りの意味もあったため、夜
 に踊られるものがほとんどです。今は電灯の明かりがあって夜でも明るいで
 すが、そうしたものが無い時代には、盆踊りの人々を照らすのはかがり火や
 提灯、そして盆の月(盆は旧暦七月十五日ですから満月ですね)の灯りでし
 た。

◇「○○音頭」
 ○○音頭といえば、今は全国津々浦々に様々な「○○音頭」が作られていま
 すが、このきっかけは昭和の初期に生まれた「東京音頭」の流行だとか。
 きっとこの週末辺りには、それこそ全国津々浦々にそのご当地毎の

  ○○音頭

 が流れ、大勢の人がこの○○音頭に合わせて、念仏踊りに発した盆踊りを、
 そうと知ってか知らずかは別として、踊るのでしょう。
 子孫達が楽しく踊る様子を見て、盆に帰ってきているご先祖様も楽しいと思
 って下さるのなら、それはそれでよい供養になっているのかも知れません。


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2014/08/15 号

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