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■うるう秒(閏秒)
 今年2015年には、 7/1(の直前)にうるう秒が挿入されることになってい
 ます。
(※私の打ちやすさと文字数削減のためこの記事では「うるう秒」を「閏秒」
 と漢字表記させていただきます。あらかじめお断りしておきます)

  「え、今年は2015年。閏年じゃなかったはずなのに。
   それに、 7/1の前に挿入って、おかしくない?」

 と、そんな風に思った方もいらっしゃると思いますが、閏秒は閏年でなくて
 も入りますし、年の区切りである 1/1のところにだけ入ると決まったもので
 もありません。

◇閏日、閏秒
 ほぼ4年に1度、普通の年にはない2/29という日付が暦の上に登場します。
 こうした暦法上現れる臨時の日を「閏日」と呼びます。
 現在の暦では臨時に現れるのは、2/29という「一日」なので閏日と云うので
 すが、太陰太陽暦であった旧暦時代ですと閏として挿入されるのは一月単位
 でしたので、この場合は、閏日ではなく閏月(うるうづき)と云いました。

 では、本日の話題である「閏秒」とは?
 閏秒は地球自転の速度変動によって一日の長さが現在の定義上の一日の長さ
 より長く、あるいは短くなってきて、その長さの差の累積が 1秒に近くなっ
 た場合に挿入または除去される「1秒」のことです。

 閏日は現在の暦法上から考えると「臨時に1日を追加」する方向だけですが、
 閏秒に関しては挿入されるばかりではなく、除去されることもあります(と
 いいながら、閏秒の制度が出来て以来除去された例はありません)。

 どちらも、追加挿入(あるいは除去)される「日」や「秒」そのものを指し
 て「閏日」「閏秒」といいます。

◇ついでに閏年
 話のついでに、閏年の話もしておきましょう。
 閏年とは何かといえば、

  閏年 : 閏日(または閏月)があった年

 という意味です。
 元々暦法上の閏日や閏月(太陰太陽暦に見られるもの)とは暦法上の一年の
 長さを、実際の天体の動きの周期における「一年」に近づけるために調整用
 に設けられたものです。

  臨時の暦の調整が為された年 = 閏年

 であって、暦法上の臨時の調整が一日でも、一月でもよいのです。
 そうした、暦法上定まった規定に基づいて閏日なり閏月なりが入って一年の
 長さの調整がなされた年を閏年といいます。

◇閏日と閏秒の違い
 閏日も閏秒もどちらも一年の長さの調整に用いられるものですが両者には違
 いがあります。それは、

  閏日は、暦の仕組み(暦法)に最初から組み入れられていたもの
  閏秒は後からずれに気が付いて仕方なく取り入れたもの

 ということです。どう違うかというと、現在の暦では一年は365.2422日と考
 えられていますが、0.2422日という一日より短い端数があることは最初から
 わかっていて、これを端数を使わない「一日単位」の調整で何とか表現しよ
 うと考えた結果

  暦を使い始めた最初から何年かに一度入れることが決められていた日

 です。想定済み、織り込み済みの「閏」なのです。
 ところが「閏秒」はそうではなく、一年は365.2422日と云うとき、変わらな
 い長さと思って単位に使った「一日」の長さが、実は変化するのだと後から
 判ったため、仕方なく後追いで作った仕組みです。

 一日の長さが変化するその変化量については今もって正確に理論的に予測す
 ることが出来ないので、閏秒に関しては閏日のようにずっと先までその挿入
 の予定を決めることが出来ません。

  実際に一日の長さの変化を測ってみるまでわからない

 というのが閏秒です。
 閏日は、2012年にも2016年にも入ることがわかりますが、先々の閏秒がいつ
 挿入(あるいは除去)されるのかはまだわかりません。

◇次の閏秒の挿入
 現在、「国際地球回転・基準系事業(IERS:International Earth Rotation 
 and Reference Systems Service) という、地球の回転の様子(だけじゃな
 いですけど)を各種の観測データから、監視している国際機関があり、そこ
 が、「地球の自転が遅れてきて(あるいは、早くなってきて)、閏秒で調整
 するひつようがあるな」と判断すると、閏秒の挿入(または削除)について
 Bulletin-Cという報告で、閏秒決定を知らせます。

 今回のBulletin-Cは以下のようなものです
 ( URL: http://goo.gl/NyejiS より抜粋引用)
 A positive leap second will be introduced at the end of June 2015.
 The sequence of dates of the UTC second markers will be:
    2015 June 30,     23h 59m 59s
    2015 June 30,     23h 59m 60s
    2015 July  1,      0h  0m  0s
 (引用ここまで)

 内容は、
 『正の閏秒が2015年6月の終わりに入ります。
  秒の刻みは次のようになります。

  2015年6月30日 23時59分59秒
  2015年6月30日 23時59分60秒
  2015年7月 1日  0時 0分 0秒』

 といったものです。
 普段は23時59分59秒の後は 0時 0分 0秒ですが、間に23時59分60秒という、
 余分な一秒が 7/1の直前に入って調整が行われるのです。

 来月 6月の30日は、いつもより1秒長い1日を過ごすことになるわけです。
 以上、もうすぐ(?)やってくる閏秒についての、暦のこぼれ話でした。

 ちなみに、登場した日付は全て世界時での日付ですので、日本では7/1 の午
 前 9時の直前に閏秒が挿入されることになります。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2015/05/12 号

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