こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■三大厄日からはぐれてしまった八朔
 今日から、8月。
 月日が経つのは早い。気がつけばあっという間に8月という感じです。
 さて、今日の日付は、8月最初の日ですから当然

  八月一日 (八月朔日)

 一日は朔日とも書きますから、()の中のようにも書けます。
 この「八月朔日」を短縮すると「八朔」となり、暦の上では節目の日の一つ
 なります。

 八朔には、いくつかの意味があるのですが、本日はその中の、荒天(嵐)に
 注意する日という意味の八朔についてとりあげてみます。

◇「八朔」は三大厄日の一つ
 暦の上では、荒天(嵐)に注意する日というのがいくつかあります。もっと
 も有名なのが二百十日。ついで二百二十日が知られていますが、八朔はこれ
 らにつぐ第三の厄日で前の二つと合わせて「三大厄日(さんだいやくび)」
 と云います。

 今は、天気予報の精度が上がってきていますから、暦の上の厄日などに頼ら
 ずとも、天気予報を見ていれば台風の動きはわかりますから、三大厄日の役
 割は、大分小さくなってきているのですが、それでも二百十日や二百二十日
 のほうは、季節の話題として採り上げられることがあります。しかし、八朔
 はというと、すっかり忘れ去られてしまいました。

◇立春からの日数と日付との違い
 ご存じのとおり、二百十日、二百二十日は立春から数えた日数を表していま
 す。立春は二十四節気の日付で、太陽の位置を表していますから、これから
 日数を数えて決めた二百十日、二百二十日もほぼ間接的ですが太陽の位置で
 決められていると云うことが出来ます。太陽の位置で決められているという
 ことは、太陽暦の日付と親和性が高いとも云えます。試しに、昨年〜来年の
 二百十日と二百二十日を、太陽暦である新暦の日付で示すと

  2014年 9/01,9/11
  2015年 9/01,9/11
  2016年 8/31,9/10
  2020年 8/31,9/10 (おまけ)

 となります。ホントにずっと同じなの? 3年分じゃわからないじゃないか
 と思われないように、ちょっとだけ離れた2020年の日付もおまけにかいてみ
 ました。ご覧のように、二百十日、二百二十日の日付はほとんど変化しませ
 ん。

 その点、八朔だけは暦の上の日付で決められていますから、旧暦時代に生ま
 れた「八朔」という言葉は、太陰太陽暦であった旧暦の作り方に強く依存し
 ていていますから、新暦の日付とは隔たりがありそうです。
 旧暦の八月朔日を新暦の日付に直して見ると

  2014年 8/25
  2015年 9/13
  2016年 9/01
  2020年 9/17 (おまけ)

 う〜ん、まちまちですね。9/13や9/01に、

  今日は八朔(八月朔日)です

 と云われてもなんかぴんときません。
 かといって、八朔をそのまま太陽暦の八月朔日(8/1) に置き換えるという
 のでは、早すぎます。
 多分、そんなこんなで三大厄日の中まで八朔だけ、忘れられてしまったよう
 に思われます。可愛そうに、八朔だけ、三大厄日の仲間からはぐれてしまい
 ましたね。
 八朔は、「暦の日付」に固定した名前にしてしまったこと、後悔しているか
 な?

 まあ、天気予報の精度が今くらいまで向上したら、他の二つも嵐の接近を警
 告するという、役割自体が不要となって、いずれ忘れ去られてゆくことにな
 りそうですから、その時は八朔も、

  忘れ去られた三大厄日の一つ

 として、二百十日、二百二十日と肩を並べることになるかもしれませんね。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2015/08/01 号

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