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■縁日(えんにち)
 本日、 1月24日は初地蔵。新年最初の地蔵の縁日ということで、「縁日」と
 いう言葉を取り上げて見ました。まずは縁日という言葉の意味について、辞
 書に頼ってコトノハ風の説明から始めてみましょう。

◇【縁日】(えんにち)
 (有縁日(うえんにち)の意)
 ある神仏の降誕・示現など、特別の縁があるとして祭典・供養を行う日。
 この日に参詣すると大きな功徳があるとされる。毎月 5日を水天宮、25日
 を天満宮、 8日を薬師、18日を観音、28日を不動尊の縁日とする。
 参詣人めあての露店が出てにぎわう。
 古今著聞集20「阿弥陀・観音の縁日なれば」。
 モラエス、日本の追慕「日本の商店街はリスボン近郊の大きい縁日の市を
 思いださせる」。
 「縁日で買う」
  《広辞苑・第六版》

◇辞書の説明の補足
 広辞苑の説明で必要十分という気もしますが、これだけで終わると単なる辞
 書のパクリで終わってしまいますので、引き続き補足説明です。

 縁日はまた、「会日(えにち)」ともいい、神仏の降誕・示現・誓願の日な
 ど、さらにはその神仏を祀る社殿や堂の混入火など、その神仏にゆかりのあ
 る日のことです。
 「縁日」という言葉は、今昔物語にも登場するので、平安時代には既に使わ
 れていた言葉です。
 広辞苑の説明には、

   5日 水天宮
   8日 薬師
  18日 観音
  25日 天満宮(天神)
  28日 不動尊

 と、各種の縁日を採り上げてくれていましたが、なぜか本日24日のお地蔵様
 の縁日は書かれておりませんでした。書かれていなかったからといって、お
 地蔵様は恨んだり、羨んだりはなさらないと思いますが。他にも、鬼子母神
 の縁日や弘法大師の縁日など、まだまだ探せば「縁日」の種は尽きません。
 本当に沢山有るものです。

 元々は、「毎月」と云うことはなく、年に一度といった本当に特別な日だけ
 だったようですが参詣者が増えるに従って、神仏に詣でる善男善女を少しで
 も多く救おう(?)と日数が増えて現在に至っています。

 縁日には日付に固定されたもの以外に、日の干支に割り振られた縁日もあり
 ます。

  甲子の日 大黒天
  寅の日  毘沙門天
  午の日  稲荷
  己巳の日 弁財天
  亥の日  摩利支天

 等があります。
 縁日には寺社に参詣者目当ての市が立ち、物売りの他に見世物小屋などが建
 つこともあり、娯楽の少なかった時代には、庶民の息抜き、娯楽の場として
 の役割もあったと思います。

 とはいいながら、楽しいからといっても際限なく増えると飽きられるのが世
 の常。毎月の特定の日付の縁日だけ並べても結構な日数なのに、日の干支に
 よるものまで加わっては、さすがに過剰な気もします(数えるのが大変)。

 こうなると、縁日本来の神仏の御利益の有り難みも、庶民の娯楽としての楽
 しさも薄らいでしまいます。そのためか、近頃は年の始めや終わりだけとか
 特定の月のみといった具合に、実効的に縁日の日数は減る方向に動いている
 ようです。

 そのうち日刊☆こよみのページの「今日の記念日」からも、縁日の記述が減
 るかも? まあ、日刊☆こよみのページでは、毎月の縁日を並べても、二三
 行、メールマガジンの行数が増えるだけなので、実害は無さそう。

  ま、いいか

 という現状維持に落ち着きそうです。
 以上、本日24日は地蔵の縁日ということで、暦の上に見える「縁日」の話を
 取り上げて見ました。


  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2016/01/24 号

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