こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■「コンビーフの日」雑感
 近頃見かけなくなった、あるいは出番のなくなった道具の一つに、缶切りが
 あります。昔は缶詰を開けるときには必ずこれが必要でしたが、最近の缶詰
 は、蓋についたプルタブをバチンと引き起こして引っ張れば、それで綺麗に
 蓋が開いてしまう。便利になりました。

 こんな風に、特別な道具がなくとも中身が取り出せるようになった缶詰の先
 駆けとして思い出されるのがコンビーフ。
 今のブルタブ方式の缶詰とは違う巻き取り用の金具がついた缶でしたが、缶
 を開ける時に、缶切りを探さなくてよいと言うことでは、便利な缶詰の走り
 といってもよいのでは。

 しかし、この巻き取り金具で開けるコンビーフの缶詰、缶詰としては結構異
 端なものと思いませんか?
 普通、缶詰は缶の上部の蓋を開けるものですが、コンビーフの缶は缶の横腹
 とでも云うべきところの金属を帯状に切り離すというもの。最初に思いつい
 た人は、天才ですね。

 中に入っているコンビーフの堅さから考えれば、上部の蓋を取る方式だと、
 蓋を開けた後でも中身を取り出すのが大変。横腹で切り離す方式の方がずっ
 と合理的ですから、ある意味必然的な造りなのかもしれませんが、その必然
 に至る発想は素晴らしい。

 しかし、この横腹の金属を帯状に巻き取る方式、上手く巻き取れるときには
 よいのですが、ちょっと斜めになってしまったりすると・・・。
 失敗してしまうと、収拾がつかない。

 最初に、このコンビーフの缶詰に出会った、多分小学校2年生くらいだった
 私はこの収拾がつかない状況に陥り、そして癇癪を起こして、力任せに巻き
 取り金具ごと引っ張ってしまいました。その結果は・・・

  ヒェ〜! 痛い!!!

 途中まで巻き取っていた帯状の金属が真っ直ぐに伸びた、鋭利な刃物となっ
 て癇癪を起こした私の指に食い込んでしまいました。
 御陰様で(?)、今でも人差し指をよく見ると、その時のコンビーフ缶で傷
 つけた傷跡が残っています。

 あの、天才的な缶の開け方を考え出した方も、こんな不器用で癇癪持ちの子
 供の存在までは思い至らなかったのでしょうね。

 本日は、「コンビーフの日」と言うことで、あの斬新な缶の開け方を考えつ
 いた名も知らない天才の存在と、その天才すら想像しなかった、馬鹿な子供
 の存在について、雑然と書いてみました。

 ちなみに、コンビーフは、元々粒状(corn)の粗塩で牛肉を塩漬けしたもの
 だったことから、Corned beef という名前となったものだそうです。
 馬鹿な話に終始した本日のこぼれ話でしたが、最後くらいは、ちょっとまと
 もな話を・・・となりましたか?

 以上、「コンビーフの日」雑感でした。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2016/04/06 号

こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック