■四月一日さん
今日は、旧暦の四月一日。
旧暦のこの日は、更衣(ころもがえ)の日でした。
旧暦では、四月〜六月は夏の月という扱いでしたから、夏の最初の日には、
着物から綿を抜いて、夏物に替えるということが為されていました。
気候的にはまだ「夏」という陽気ではありませんが、さすがに寒い日はめっ
きり減って、日によっては「今日は暑いね」という言葉も聞かれる頃ですか
ら、更衣をしたというのもうなずける気がします。
◇「ワタヌキ」
旧暦時代の更衣の日で、着物の綿を抜くというところから
「四月一日」 あるいは 「四月朔日」
と書いて「ワタヌキ」と読む名字が出現しました。
元々は綿貫とか、和田貫といった名字だったものに当てたものではといわれ
るようですが、まるで謎々のような読みですから、最初は読めないでしょう
ね。ただ、一度覚えたら、忘れられない、インパクトのある名字ですね。
ちなみに、名字由来net というサイトによれば、四月朔日さんは全国におよ
そ 230人もいらっしゃるのだとか(四月一日さんの方は、一世帯だけとも書
いてありました。一世帯で何人なのかな?)。
名字由来net
https://myoji-yurai.net/
私のように、多い順に数えて常にトップ3に入るようなありふれた名字のも
のにとっては、ちょっとあこがれてしまう名字です。
(三文判は買えないだろうな、きっと)
(『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)
オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2017/04/26 号
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