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■暦の雑節、「入梅」について
 気象庁によれば、先週の 6/7に四国、近畿、東海、関東甲信越地方まで一斉
 に梅雨入りしたとか。
 梅雨入りしたと言われれば確かにそんな空模様の日が続いています。でも降
 りそうで降りませんが。

 現在は入梅といえば、気象庁の「梅雨入り発表」が有りますのでTVの天気予
 報や新聞の気象欄をチェックしていればそれがいつだったか判ります。
 有り難い有り難い。

 気象庁発表のような有り難いがなかった昔は如何していたのでしょうね?
 その答えは、

   暦に頼っていた

 です。あとは、経験と勘もかな?
 暦の上に「雑節(ざっせつ)」と呼ばれるものが書かれています。その雑節
 の一つに入梅があります。

 入梅がいつの頃から暦に載ったのかというと、これは暦の歴史からすると意
 外に新しくて、延宝六年(1678)の大経師暦に登場したのが最初だと言われ
 ています。どの暦にも載るようになったのは貞享三年(1686)。大経師暦に取
 り入れられてから10年後のことでした。

 この当時の「入梅」の日取りは、二十四節気の芒種(ぼうしゅ)の後最初の
 「壬の日」とされています。
 
  ○○の後最初の△の日

 という決め方の場合問題になるのは、では○○の日そのものが△の日だった
 らどうするかということ。○○の日そのものが該当するのか、その日をのぞ
 くのかということです。
 入梅が暦に載るようになった当初はやはり混乱が有ったようですが、次第に
 芒種の日が壬の日にあたっている場合はその日が入梅となるということで一
 致するようになりました。
 ちなみに今年の「芒種後の最初の壬の日」は 6/14です。

 では現在の「暦の上での入梅」がこの日かというとさにあらず。
 今年の暦の上の入梅は6/11です(つまり本日)。

 これは、最後の太陰太陽暦であった天保暦で、太陽の黄経が80°となる日を
 入梅とすることが定められましたので、現在はこの定義にしたがって暦の上
 での入梅を決定しています。

◇暦の上での入梅はあたる?
 「暦の上では入梅です」というときには、「それなのに晴れの日が続きます
 ね」というようなやや皮肉な使われ方をすることが多いようですが、暦の上
 での入梅の日付は、本州の梅雨入りの時期としてなかなか良い線で、ほぼ梅
 雨入りの平均の日に一致します。

 ではなぜはずれるのか・・・それは梅雨のような気象現象は地域や年ごとに
 よって異なるためで、致し方ない。暦の上の入梅はあくまでも目安。最終判
 断は各自でくだして下さいということですね。
 暦にしろ、気象庁発表にしろ、人任せはいけない。
 最後は、自己責任(?)で・・・ですよね。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2017/06/11 号

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