こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■ハロウィンの悪霊と節分の鬼
 今日の記念日データにもあるとおり、本日(10/31)は、ハロウィン。
 とはいえ、火曜日ということで、日本のハロウィン行事としてのピークは、
 今日ではなくて、先週末だったかな? という感じ。
 ニュースなどでのハロウィンの取り上げられ方も、すでにピークを過ぎた感
 じがしますが、さて、どうでしょう(今日の夜が過ぎないと確たることはわ
 かりません)。

 さてさて、このハロウィンは海の向こうからやってきた行事(日本のハロウ
 ィンはもっぱら、アメリカから渡来)で、近年急速に広がってきました。
 その内容については、いろいろなところで取り上げられていますし、この日
 刊☆こよみのページでも何度か取り上げてきましたから、行事の内容につい
 ては、そうした別の情報源に譲ることにして、ふと思いついた日本の伝統行
 事との類似性の話を書いてみます。

 ※情報源の一つとして、Web こよみのページの暦と天文の雑学もよろしく!
  ・ハロウィンの話  http://koyomi.vis.ne.jp/reki_doc/doc_0743.htm
  以上、宣伝でした。

◇一年の区切りの行事としてのハロウィンと節分
 ハロウィンの行事は、10/31 が夏の終わりの日であり、かつ一年の終わりの
 日と考えていたケルトの人々の祭りが起源です。

 「夏の終わり日」と「一年の終わりの日」と聞いてふと思い出したのが、日
 本の節分(ここでは、立春前日の節分)。節分は季節の終わり(立春前の節
 分で云えば、冬の終わり)の日です。

 また、立春を正月節とする日本においては一年の巡りは立春から次の立春の
 前日の節分までという捉え方もされるため、立春前の節分には、本来は一年
 の終わりに行われるはずの行事が行われています。
 それが、節分の鬼追いの行事です。

 節分の鬼追いは、中国から伝わった追儺(ついな)と呼ばれる、中国から伝
 来した厄神などの悪鬼を追い払う行事で、もともとは大晦日に行われていた
 行事でしたが、日本では春迎えの行事などと混交して、立春前の節分に行わ
 れるようになっています。

 ※参考 「節分と豆まき」 http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0720.htm

 季節の変わり目、一年の変わり目といった特別な日には、普段見えない神々
 や悪霊の住む世界と人間の世界がつながって、そうしたものが跳梁跋扈する
 と考えられたハロウィンの夜と、同じく季節と一年の変わり目である節分に
 目に見えるはずのない悪鬼の姿が具現化し、これを人々が追い払うという節
 分の行事、なんだか似ています。

 さすがに、ハロウィンと節分の鬼追いの行事が同じルーツを持つとは考えま
 せんが、季節の変化とともに生きてゆく人間ということでは、ケルトの人々
 も日本人も同じ。洋の東西が違い、文化も違う両者ですが、やはり通じると
 ころはあるのかなと思わずにはいられません。

◇もう一つおまけ・・・「夏越の祓」と「釜蓋朔日」
 似ているなという話のついでにもう一つ、なんだか似ている話です。
 季節の区切りであり、一年の区切りの一つということで考えると、日本には
 「夏越の祓(なごしの はらえ)」という行事があります。

 これは、一年の上半期の終わり、六月の晦日に行われる行事で、半年間にた
 まった穢れを払い、次の半年を迎える行事です。また、六月(旧暦)は夏の
 終わりで、疫病などの発生する頻度の高い夏の終わりに、疫神を祓うという
 意味もあります。

 ※参考 「夏越の祓」 http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0733.htm

 また、夏越の祓の翌日、七月の一日は「釜蓋朔日(かまぶた ついたち)」
 といって、地獄の釜の蓋が開き、亡くなった人々の霊が人間の世界に戻って
 くる(そして半月の長旅の末、お盆(七月十五日)に子孫を尋ねる)日だと
 されています。

 夏越の祓の行事や釜蓋朔日(とそれに連なる盆の行事)も、季節の区切りや
 一年の区切りの日といった特別な日は、普段は厳然と区別されている神々の
 世界や、冥界と人間の世界が繋がりまじりあう不思議な日と考えた人々が生
 み出した行事のようです。

 特別な日には、何か特別な、不思議なことが起こるはず。
 人間はそんな風に考える生き物なのかもしれませんね。
 さてさて、ハロウィンの日はそんな特別な日の一つ。
 今日は、何か特別な、不思議な出来事が起きるのでしょうか?

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2017/10/31 号

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