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■立春から始まる暦、節切りの暦
 今日(2018.2.4)は二十四節気の正月節、立春です。
 二十四節気はおよそ15日ごとに

  正月節(立春)、正月中(雨水)、
  二月節(啓蟄)、二月中(春分)、
   ・・・ 中略 ・・・
  十二月節(小寒)、十二月中(大寒)

 と節と中が交互に並びます。

  節(あるいは「節気」)は季節を区切り
  中(あるいは「中気」)は暦月をあらわす

 といいます(ただしここで言った「暦月」は旧暦月のこと)。
 今日は二十四節気の中で季節を区切るものといわれる節の最初の正月節の日
 ということになります。

 「旧暦の二十四節気」といった具合に紹介されることの多い二十四節気。そ
 の二十四節気の「正月節」と言うからには、

  旧暦の正月はこの立春から始まるのだろう

 と誤解される方が世間には多いですが、日刊☆こよみのページの読者の皆さ
 んは当然ご存じのとおり、そんなことはありません。
 現に、今年の旧暦元日は2/16日で、立春の今日は旧暦では、まだ年明け前の
 12/19です(余談ですが、旧年の内に立春を迎えるこんな年を「年内立春」
 と言うます)。

  旧暦は立春正月の暦

 というのはあくまでも旧暦は立春近辺に正月が来るように作られている暦と
 いうに過ぎず、立春に新年を迎える暦ということではありません。

◇二十四節気の節で区切った暦
 二十四節気の節は季節の区切りを示すと書きましたが、ではこの二十四節気
 の「節」で暦月を区切った暦を作ったら、季節によくあう暦が出来るのでは
 ないか?
 そうは思いませんか。

 人間、昔も今も考えることは同じ。この二十四節気の「節」で区切って暦を
 作ったら便利と考えた人が昔もいたのです。そうして生まれたのが

  節切りの暦

 です。
 具体的に言えば、立春(正月節)から啓蟄(二月節)の前日までを正月、啓
 蟄から清明(三月節)の前日までを二月、清明から・・・とするというもの
 です。2018年の新暦の日付で節月の期間を示せば

  正月 2/4〜 3/5 (立春〜啓蟄前日)
  二月 3/6〜 4/4 (啓蟄〜清明前日)
  三月 4/5〜 5/4 (清明〜立夏前日)
   (略)
  十一月 12/7〜*1/5 (大雪〜小寒前日)
  十二月 *1/6〜*2/3 (小寒〜立春前日) 
  (注意:* 印の日付は2019年のもの)

 のようになります。
 「節切」という言葉は元々は暦注を決定するための計算(撰日法)の一つを
 指す言葉でした。「節切」によって決定される暦注は、十二直や、三隣亡、
 一粒万倍日等々沢山あり、

   「一粒万倍日」は節切の正月の丑・午の日、二月の酉・寅の日・・・

 といった具合に節月と日の干支等との組み合わせてよって決められます。

◇節切の暦は太陽暦
 二十四節気は太陽の位置によって決められていますから、太陽暦そのものと
 いうことが出来ます。ということは、太陽暦の一種である新暦(現在私たち
 が使っている暦。グレゴリオ暦)とは良く似た暦となることが予想されます。

 前述した節月の期間を示した新暦の日付は、2018年のものですが実は他の年
 でもこの日付はほとんど変化しません。新暦の月日に比べると節切の暦の日
 付はザッと

  1ヶ月と 5日程度遅れる

 以外は新暦と大差ないことが分かります。
 旧暦は太陰太陽暦で、その一年は大体四季の巡りの周期と同じですが、細か
 く見れば、最大で一月近く暦の月日と季節との間に差が生じることがありま
 すから、その日付をそのまま農業などに利用することは出来ません。

 その点でいうと、節切の暦は太陽暦そのもので四季の巡りと良く一致した暦
 です。ですから、旧暦時代には農業を行う人達などは農作業の時期の目安と
 して節切の暦を使っていたようです。

 立春は四季の巡りとよくあうといわれるこの節切りの暦では元日に当たる日。
 この説明どおり、今日から「春」になってくれることを切に願うのは、寒が
 りのかわうそです。天気予報によれば、その願いはむなしいものとなりそう
 ですが・・・。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2018/02/04 号

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