こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■原爆忌
 8/6,は広島の、8/9は長崎の原爆忌です。

 ・ 8/6午前 8時、 B29爆撃機エノラ・ゲイ号が広島市上空に原子爆弾リトル
  ボーイを投下した。実戦に使用された最初の原子爆弾であった。
 ・ 8/9午前11時、 B29爆撃機ボックスカー号が長崎市上空に原子爆弾ファッ
  トマンを投下した。実戦に使用された二番目の原子爆弾であった。

  8/6,8/9の記念日データにはよく似た記述が続きます。この両日は、人類が
 初めて放射能や放射線という言葉に注意を向けた日といえるでしょう。

 記念日は何か特別なことがあったことを忘れないように暦の上に記された日
 です。記念日はその多くが目出度い事柄で占められます。

 人間誰しも目出度い出来事のあった過去を思い出し、その出来事に感謝する
 とともに、その出来事が起こった時と同じように祝うことで再びそうした目
 出度い出来事を招来しようと考えるものですから。

 この一方で少数ながら、つらい思い出の日も記念日のリストの中には含まれ
 ています。前者の記念日を「正の記念日」だとすれば後者は「負の記念日」
 かもしれません。

 正の記念日は、思い出したい記念日でしょうから記念日リストに載るのは当
 然ですが、思い出したくない負の記念日がリストに残るのはなぜでしょう。
 それは、思い出したくない日ではあっても、思い出さなくてはならないとい
 う正の記念日以上に強い意味があるからではないでしょうか。

 正の記念日が生まれるのは自然な感情の発露で、負の記念日は理性によって
 生まれるともいえるかもしれません。
  8/6,8/9はそうした、負の記念日です。

 広島への原爆投下では14万人が、長崎への原爆投下では7万4千人がその日の
 うちに死亡。原爆症等でその後亡くなった方も含めればこの倍以上の方々が
 亡くなっています。

 この原爆投下の年からすでに73年。
 人間でいえば 3世代分の年月が経過しています。
 人間一人一人の記憶はそれを引き継ぐことが出来ませんから、 3世代分の歳
 月が過ぎ去る間に、そうした個人の記憶は失われて行きます。

 一人一人の記憶が失われて行く中、それでも人類全体の記憶の中からは消し
 去ってはならない日として、年ごとにその日を確認する日が、広島と長崎の
 原爆忌なのかもしれません。

 広島、長崎の原爆忌という負の記念日に、73年前に両都市で起こった惨劇を
 思い出し、再びこれを繰り返さないことを誓うと同時に、「草木一本生えな
 い」とまでいわれた状態からこの二つの都市が復興した事実も思い出しまし
 ょう。
 人間は愚かなことをしてしまいますが、偉大なことも行えるんだと。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
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オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2018/08/06 号

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