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■晦日の話
 今日、2018/08/10は旧暦では六月二十九日、六月最後の日です。
 「え、まだ六月だったの」という感じもしますが、一応六月で、その最後の
 日ですから晦日ということになりますので、それにかけて、本日は晦日の話
 を一つ。
 
◇晦日は「みそか」
 晦日は、「みそか」と読みます、月のおしまいの日を表す言葉です。
 晦日と書いて「みそか」とは不思議な読み方ですが、こう呼ぶようになった
 元々の文字は「三十日」だとわかれば「みそか」の読みも頷けます。

 新暦では、月の終わりの日は30日か31日、あるいは28日か29日。合計 4通り
 の日付となりますので月の終わりの日は必ずしも「三十日」ではありません。
 しかし、月の終わりの日を「みそか」と呼ぶようになった時代使われていた
 暦、現在では旧暦と呼ばれるようになった暦では、月の終わりの日付は29日
 か30日の二通り。

 まあ、こちらも二通りあるにはありますが、ある日の日付が30日であれば、
 その日は間違いなく月の終わりの日ですから、

  三十日 → みそか → 月のおしまいの日

 ということになり、日付が29日までしかない小の月であっても月の終わりの
 日は「みそか」と呼ばれるようになっていったのでしょう(今回は、この二
 十九日なのに「みそか」となるパターン)。

◇晦日は月のない日
 晦日の読み、「みそか」については今述べたとおりですが、晦日と書いて、
 「つごもり」という読み方もあります。
 「つごもり」は「月籠り」を意味する言葉。この読み方が生まれたのも旧暦
 時代のことです。

 ご承知の通り現在旧暦と呼んでいる暦は、月の満ち欠けによって暦月を区切
 る太陰太陽暦の一種で、月の終わりの日は新月の直前の日であって、月を見
 ることは出来ませんでした(厳密にはそうでない場合もあります)から、月
 の終わりの日は、月がどこかに籠もってその姿を見せない日ということで、

  月籠りの日 = つごもりの日

 となりました。
 「晦日」の「晦」という文字の意味には「くらます」とか「くらい」という
 ものがあります。
 月(暦月)の終わりの日には、お月様がどこかに姿を「くらまし」ていて、
 月が姿をくらましているから夜は「くらい」。なんだか、連想ゲームみたい
 で楽しい(私だけかな)。

 単に暦月の最後の日なんて呼び方より、「晦日」「みそか」「つごもり」と
 呼んだり書いたりした方が、暦やそれに関係する様々な言葉の成り立ちを感
 じられてよいものだなと思うのですが、現在の生活の基盤となっている新暦
 にあっては月末でも月が姿をくらまして夜が暗いと決っていませんし、また
 月末は「三十日」に限ってもいませんから、月の最後の日を「晦日」という
 ことも、いずれはなくなってしまうかもしれません。

 「晦日」という言葉の寿命は、あとどれくらい残っているのでしょうね?

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2018/08/10 号

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