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■高灯籠(たかどうろう)
 今日は8/13、月遅れの盆ということで、私の周りでも

  「盆休み」

 という人がかなりいるようです(私は・・・普通にお仕事です)。
 やはり、日本全体を見ると、月遅れの盆が、「お盆」のようです。

◇新盆(あらぼん)の高灯籠(たかどうろう)
 多くの地域で「お盆」の時期であるということで、本日はお盆関係の話を一
 つ。今回採り上げるのはこの時期に見掛ける「高灯籠」についてです。

 高灯籠は、その家で出た死者が最初に迎える盆、新盆にこの死者の霊を導く
 ために建てられるもので、建てる時期は六月の晦日です。
 ただし、月遅れの盆で考えると新暦 7/31ということになりますか。

 新盆にかつての家に帰ってくる「仏様」はまだ仏様に成り立てでこの「帰省」
 も最初ですから、あの世からの道順にも不案内。そう言う訳で、道に迷わず
 に真っ直ぐ帰って来ることが出来るようにその目印として建てられるのが高
 灯籠です。
 江戸時代に書かれた「守貞漫稿」には

  死亡ありて三年あるひは七年の間、六月晦日より七月三十日に至り、
  高灯籠を栽(た)つ

 と有ります。さてこう書かれていてもこの高灯籠の形が分かりません。守貞
 漫稿は更に続けて、

  長さ六、七間の杉丸太上に三角のいらかを結び、杉の葉にて包み、四手
  を切りてつけ、灯籠は辻番の行燈の形に小さく作り・・・

 と説明しています。これではピンとこないのですが、守貞漫稿の良いところ
 は、こうしたものに対して筆者が「絵」を書いて残してくれていることです。
 そしてその絵が上手なので、この絵を見るとなるほどそうかと分かります。
 このメールマガジンには絵が載せられないのでみなさんには「想像」して頂
 くしかないことが残念です(ごめんなさい)。

 ※「守貞漫稿」は国立国会図書館近代デジタルライブラリに収録されていま
  した。高灯籠の該当ページは次のURL でご覧になれます。
  http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991467/159

◇お盆の期間は一ヶ月?
 お盆行事の最初はというと、七月一日(旧暦の)。
 この日を釜蓋朔日(かまぶたついたち)といいます。地獄の釜の蓋が開く日
 だそうです。

 ご先祖様方はこの日「あの世」を旅立ってお盆のためにかつての我が家に帰
 省してくる訳です。ちょっと早すぎないかと思いますが、あの世は遠いので
 これくらい前から出発しないとお盆にこちらの世界まで到達出来ないのだそ
 うです。片道半月の旅行ということになります。

 ちょうどこの釜蓋朔日の日付は高灯籠を建てる日(かその翌日)に当たりま
 すから、新しい仏様が道に迷わないように目印のために建てるという目的か
 らするとぴったり。

 また、高灯籠は丸一月これを建てておくのですが、戻るのに半月かかった仏
 様方があの世に帰り着くのにも半月かかると考えると、ちょうどこの仏様方
 の帰省旅行期間中、その道を照らしているのが高灯籠と考えると期間的にぴ
 ったり。もしこの通りなら、お盆の行事の期間というのは、仏様があの世か
 ら出発して、再びあの世に戻るまでの一月と考えることが出来ると思います
 が如何でしょうか?
 新盆のお宅では、高灯籠を目印に、無事に仏様が戻られましたか?
 
※余談ですが
 新盆は「あらぼん」「にいぼん」「しんぼん」などと呼ばれます。私自身は
 「にいぼん」と聞いて育ちました。
 「あらぼん」とも聞いた気がしますが・・・。
 皆さんはどちら?

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2018/08/13 号

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