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■東京オリンピック開会の日
 今日10/10 は、東京オリンピック開会の日です。
 もちろん「東京オリンピック」といっても、2年後に開かれる2020年の東京
 オリンピックではありません。1964/10/10に開会式が行われた、最初の東京
 オリンピックです(戦争が無ければ、最初の東京オリンピックは1940年のは
 ずでしたが・・・こちらの話は、またいつか使います)。

◇夏のオリンピックとしては遅かった「東京オリンピック」の開催時期
 10/10 開催というのは夏期のオリンピックとしては非常に遅い時期。普通は
  8月頃に開催されます。たとえば2度目の東京オリンピックとなる2020年の
 大会は2020/7/24に開会式が行われ、8/9に閉会式が行われます(一部競技に
 ついては、開会式前から競技が始まりますけど)。

 なぜ、この異例の時期に行われたのかと言えば、それは日本の暑さが原因。
 日本の 8月は熱帯かと言わんばかりの暑い季節。とてもスポーツ競技に良好
 な季節とはいえないことから、この時期を外したのです。
 当初は 5月開催案が有力だったそうです。

 風薫る 5月、高々と掲げられたオリンピック旗の下を端午の節供の鯉のぼり
 が泳ぐ構図なんか、なかなか絵になったと思うのですけど。
 しかしこの案はヨーロッパ、殊に冬の長い北欧の諸国からの反対により廃案
 となりました。5月開催では、こうした国々の選手は十分な練習、調整の時
 間がとれないというのが反対の主な理由です。そしてその次の候補とされた
 のが10月でした。

  初夏の清々しい季節が駄目ならば、秋晴れの爽やかな季節で

 というわけです。
 「アスリートファースト」とかいいながら、アメリカのテレビの番組編成の
 都合から、8月開催に拘り、その挙句に、「選手の体調を考えて」とかいっ
 てマラソンのスタートは早朝にしようとか、そうした早朝の競技の開催や観
 戦に支障を来たさないように、この時期にサマータイムを導入して、日本中
 の生活時間を2時間早めようとか、無茶苦茶な話をしている2020年のオリン
 ピックより、半世紀以上も前の東京オリンピックのほうが、ずっと

  アスリートファースト

 だったようですね。
 暑い時期のオリンピック開催は選手や大会運営者には大変なことでしょう。
 そして、気楽に言いだされた「サマータイム導入」なんてことが本当に起こ
 ってしまったら、こよみのページも結構大変なことになっちゃいます。
 そんなことにならないように願いたいものだ。

◇10/10に開会式となった理由
 さて、秋に行われた夏の大会、東京オリンピックですが、その開会式の日付
 けとして10/10が選ばれた理由は、秋梅雨のあけの時期の予測と、10/10 が
 その当時は晴れの特異日だったことによります。

 この日は1964年以前のデータでは34年間で降水量 1mm以上の雨が東京で降っ
 た日が 4日しかない(つまり、34年間で、30回は晴れ)という晴れの特異日
 だったことからオリンピックの開会式の日とされたものです。
 (ちなみに、最近では10/10 の晴天率が低下してきていて、晴れの特異日と
 はいえなくなっています。)

 10/10 は晴れの特異日では無くなってしまいましたし、東京オリンピックの
 開会式が行われた日を記念して設けられた「体育の日」という祝日も、気が
 付けば10月の第 2月曜日という移動祝日となってしまいました。
 ああ、年月の流れを感じてしまいますね。

 以上、「東京オリンピック開会式の日」の暦のこぼれ話でした。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2018/10/10 号

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