こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■今月は新暦と旧暦の日次一致する月が閏月でない訳
 本日は、昨日書いた「今月は新暦と旧暦の日次一致します」の補足です。
 昨日の話の最後に、

 > とここまで書いてきてちょっとだけ気になることが。
 > なぜか、この新暦と旧暦の日次の一致する暦月を調べた結果には一つも閏
 > 月が含まれていません。
   (中略)
 > 今朝初めて気が付いたことなので、まだその説明が見つかっていませんが
 > もうちょっと考えて、判ったらまた、暦のこぼれ話の話の種にして見よう
 > と思います。
 > ただでは終わらせない、さもしい性格かな・・・。

 と書いていました。
 ということなので、さっそく「さもしい性格」を反映して、補足として本日
 の暦のこぼれ話を書いてみました。

◇T.N さんからのメール
 昨日のメールマガジンを発行して間もなく、読者のT.N さんから次のような
 メールが届きました。
 以下、関連する部分を抜粋して紹介させていただきます。

 > 多分、もう既にお気づきなのではとは思いますが、ご参考まで。
 > ヒント:
 > 1.旧暦の閏月は二十四節気の中気が含まれない
 > 2.中気の日付は新暦上でほぼ固定している

 ありがとうございます。
 下手な考察などする間もなく、答えが出てしまいました。

◇新暦と旧暦の日次が一致する月に閏月が登場しない理由
 旧暦の閏月は基本的にその暦月期間中に二十四節気の中気(の節入り日)が
 含まれない月です。「基本的」としたのは、現在の旧暦がお手本(?)とし
 ている天保暦では、必ずしもこうならない場合もあり得る(話題の2033年問
 題もこんな特殊な例)からですけれど、この基本に含まれない場合も、とり
 あえず今回の問題には影響しないので、今日のところは考えないこととして
 「基本」に沿って考えてみましょう。

 次に示したのは、2019〜2020年にかけての二十四節気の中気の節入り日の日
 付です。
 日付はもちろん新暦の日付です。

   名 称     年/月/日
  雨水(正月中)  2019/ 2/19
  春分(二月中)  2019/ 3/21
  穀雨(三月中)  2019/ 4/20
  小満(四月中)  2019/ 5/21
  夏至(五月中)  2019/ 6/22
  大暑(六月中)  2019/ 7/23
  処暑(七月中)  2019/ 8/23
  秋分(八月中)  2019/ 9/23
  霜降(九月中)  2019/10/24
  小雪(十月中)  2019/11/22
  冬至(十一月中) 2019/12/22
  大寒(十二月中) 2020/ 1/20

 御覧の通り、どの中気の節入り日も新暦の20日前後にあります。
 T.N さんのメールにもある通り、二十四節気の新暦の日付はほぼ固定と考え
 てよい。変化するとしても1日程度。

 そして、昨日の話題であった新暦と旧暦の日次が一致する月の条件は何かと
 考えると、それは

  新暦と旧暦の一日が一致すること

 です。ついでに新暦も旧暦も暦月の日数は28〜31日の間にすべて含まれます
 (明治改暦直前の12月などの例は忘れましょう)ので、中気の節入りの日の
 新暦の日付が20日前後であることを考えると、新暦の一日と旧暦の一日が一
 致する場合の旧暦の暦月は、新暦同様20日前後に中気の節入り日を迎えるこ
 とになります。

 ということは、こんな月は必ず暦月中に中気を含む月になるため、閏月には
 ならないのが当たり前。
 深く考えるまでもなく、答えが得られてしまいました。
 ああ、こんなことに気が付かなかったなんて恥ずかしい・・・。

 T.N さん、ありがとうございました。
 おかげさまで「恥ずかしい」と思いながらも、本日も暦のこぼれ話が1つ出
 来上がりました。ふーむ、私って

  さもしい根性 > 恥ずかしさ

 という人間なんだな。
 本日は、新暦と旧暦の日次が一致する旧暦の月に閏月が無い訳と、かわうそ
 @暦の品性が分かった、暦のこぼれ話でした。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2019/08/03 号

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