こよみのぺーじ 日刊☆こよみのページ スクラップブック  (PV , since 2008/7/8)
■盆のような? 月見団子の話
 今夜はいよいよお月見ですが、東京の天気はドンヨリ・・・。
 大丈夫かな?

 お月見の主役、十五夜の月の登場がやや心配ですけれど、主役が無くても脇
 役だけでも十分楽しめるのが中秋の名月(無理やりだ)。
 本日は、夜晴れても曇ってもお月見気分を盛り上げてくれるだろう、脇役の
 中の主役、団子の話をいたします。

 その昔、この日刊☆こよみのページの読者の皆さんにアンケートをしたこと
 があります。うかがったのはお月見のお供え物について。
 その結果は以下のとおり。

  1位 ダンゴ(真ん丸な形) 93票 (69.9%)
  2位 その他の供え物    14票 (10.5%)
  3位 サトイモ(里芋)   10票 ( 7.5%)
  4位 わからない       8票 ( 6.0%)
  4位 ダンゴ(芋の様な形)  8票 ( 6.0%)
   (アンケート有効回答数数 133)

 となりました。
 まだ、日刊☆こよみのページを初めて間が無かった頃なので、集まったアン
 ケートの数が少なかったのですがその点はご容赦ください。

 結果を見ると丸い団子がダントツ。これに次ぐかなと考えていた「芋のよう
 な形の団子」は最下位、6%と予想外の展開でした。

 このアンケートは「お供えをする場合」と限定したので、こうした結果に落
 ち着きましたが、「お供えはしない」という方も多いようでした。
 お供えをするかしないかということもアンケートしておけばよかったかな?

 芋のような形の団子が、関西圏では多いのではないかと予想していたのです
 が、これは少なかった。この理由として考えられるので、関西圏でも自分で
 団子を作るのでは無くて、既製品を買ってくるという方が大部分だからでは
 ないでしょうか。

 大量に作ると言うことからすると、丸い団子が適しているでしょうから、売
 り物として作る場合、どうしても丸団子が多くなってしまうようです。

◇丸い丸いまん丸い、盆のような・・・団子?
 お月見に供えられる団子について、その数については三つの系統があるよう
 です。

  1.15個
  2.12乃至は13個
  3.特に数は決まっていない

 1の15個は十五夜の15を表していると思われます。
 これに対して、2の12乃至は13個はどうやら1年の暦月の数を表しているよ
 うです。その証拠に「平年は12個、閏年は13個供える」という風習が伝わっ
 ていることで分かります。もちろんここで云う「閏年」は旧暦時代の閏年の
 こと。旧暦の閏年は閏月が挿入されて1年13ヶ月になりますから、こんな時
 には暦月の数に合わせて13個となるのでしょう。

 2のパターンは関西に多く見られるようです。十五夜のお月見には秋の収穫
 に感謝するという収穫祭的な性格があるといわれますが、この行事に供えら
 れる団子の数が一年を表す数(暦月数として)であるということは、一年の
 苦労を労う意味と、その苦労に対して収穫という形でもたらされる恩恵に感
 謝するという意味が込められているように思われます。

 さて、残った3ですが、特に数は決まっていないけれど、「たっぷりと」供
 えるということらしいです。2の説明でも述べましたが、十五夜の月見には
 収穫的な性格があると考えると、与えられた多くの恵みに感謝する気持ちを
 こめて、数など考えずたっぷり供えるということかな?
 個人的にはこういうの好きです。大らかで(団子も沢山食べられるし)。

 ちなみに、ここで供えられる団子ですが、お供えされる団子は元々は今と比
 べて、かなり大きなものだったようです。
 「一升の粉から15個(十三夜用には13個)の団子を作る」といった話が各地
 に残っているのです。

 一升の米粉で15(ないしは13)個の団子を作ると考えると、その一つ一つは
 随分大きな(巨大?)団子になりそうです。この大きな団子も、収穫に感謝
 するために供えたということから考えれば大きさの理由もわかります。
 「丸い丸いまん丸い、盆のような団子」だったのかもしれませんね。

 ちなみに、こんな大きな団子ではお月様にお供えした後、御下がりを頂くに
 しても大きすぎて食べにくいだろうな・・・と心配になってしまうところで
 すが、人が食べる団子はまた別に、小ぶりの団子を作っていたようですので
 ご安心あれ。

◇それはさておき、今晩の月は?
 さてさて、お月見の主各級脇役の月見団子の話をしたところですが、一応こ
 の行事の真の主役、お月様のご機嫌はどうでしょうか。
 このメールマガジンで、主役そっちのけで脇役の団子の話なんかしたからっ
 て、お月様はへそを曲げたりしないですよね?

 何はともあれ、今夜は楽しい月見が出来るとよいですね。

  (『暦のこぼれ話』に取り上げて欲しい話があれば、
   magazine.std@koyomi.vis.ne.jp までお願いします。)

オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2019/09/13 号

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